番組審議会

第63回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成13年5月28日(水) 午後3時
2. 課題番組:「世界痛快伝説!!運命のダダダダーン!」
          毎週金曜日 20時54分~21時48分放送(54分)放送
  意見交換:「放送番組全般について」
3. 記事の概要:
<課題番組:「世界痛快伝説!!運命のダダダダーン!」>

・フェラガモの靴の話は興味深かった。彼の靴に対する思い入れ、家族への想い、妹への愛情など今の時代を生きる人には何か癒しのようなものを感じさせるものがあった。最近の子供たちには、何を見ても感動しない、何を見ても問題意識を持てない子がどんどん増えていると聞くが、こういう話はどんどん紹介して、何か新しい感覚、新しい問題意識を持つ子が増えて欲しい。

・興味深い史実や事件をクイズ形式で知ることができる好番組だ。旧日本海軍のパイロットがアメリカ合衆国本土を爆撃したということも興味深く、全体として情報に富んでいた。また、司会の三宅裕司さんが番組のテンポを快いものにしている。

・屈託なく面白い番組だ。ただ、「本当か?」と疑いたくなるような部分もあった。

・この番組は、子供の間でも話題になることがあるようで、そういう意味ではもう少し早く家族で楽しめる時間、できれば19時~20時台に放送するほうが良い。造りが他局の番組に似ている感じはある。

・伊東四朗さんと若い女性という組み合わせが面白く工夫されている。歴史的な話題もあり手間を掛けている印象を受ける。また、スピーディーで時間が経つのが早いように感じさせる。出演者の名前が分かるように、机上に名札を置くなど分かりやすい方法を施して欲しい。

・視聴者層のことを考えると、8時台の「ミュージックステーション」と入れ替えると良い。全体としてコメディ仕立てで軽く分かりやすくできている。「再現シーン」に出てくる俳優の人の演技には、時として首をかしげざるを得ないことがあるが、スタジオトークのところではタレントを上手く使っている。上手く「旬」の人をゲストに迎えて、面白さを引き出している。ゲスト枠については当たり外れもあるが、それもひとつの面白さと考えることができる。

・再現シーンの俳優については、なかなか本人とよく似たひとを起用していて、よく探してきたなという感じがする。題材としては勉強になるし、レベルも結構高いのに、何かお笑い仕立てになっているのは少しもったいないようにも思える。

・番組を見た後何も残らないという気がする。このことをどう評価するかについては、意見の分かれるところだろう。

・「運命のダダダダーン!」というタイトルと番組の内容との関係がよく分からない。内容的には、再現シーンのところで、既存の実映像を上手く集めているがやや外国のものが多い、そして、その映像に逆に制約されている感じがあり、その当たりは惜しまれる。話題にとりあげられる外国人のことは、ある程度以上の年代の方には辛うじて分かっても、今の若い人は全然知らないような人物であるところも弱点である。テーマの設定さえ上手くやれば、内容的には面白い番組だ。

<意見交換:「放送番組全般について」>
・早朝のニュースをチャンネルを換えて、あれこれ見てみると、局により取り組み方の面白い番組とそうでない番組とがある。スポンサーの問題などがあって難しいことではあるが、朝のニュースでもゴシップだけではなく、もっと大切なこと、「人間にとって真に大切なことは何か。大切なものは何か。」という視点も忘れないようにしていただきたい。

・ニュースキャスターたるものは自分の発言が視聴者に与える影響力の大きさについてよく自覚して欲しい。また、自分の発言が何か普遍的な意見であるかのような印象を視聴者に与えてしまうことにも考えを致して欲しい。ニュースは客観性が命であって、キャスターの個人的見解が一人歩きするのは良くない。

・我が家では、一部屋に一台のテレビがあり、CATVに加入しているので、家全体でいったい何チャンネル見られるのか、改めて数を数えてみると39チャンネルあった。しかし、家族で考えてみても、見る番組がない。かつては、何となくさびしいので見るともなくテレビをONにしているということがあったが、今では、もったいないからOFF、家族がそれぞれインターネット、電子メール、テレビゲームという感じで自分の好きなことをしている。以前には、子供が遊ぶというと、屋外で遊ぶか、テレビを見るかという程度の選択しかできなかったが、今は選択肢が飛躍的に増えている。また、新番組にも独創性がなく、かつての人気番組や他局の人気番組の焼き直しというものが殆どである。家族揃って見る番組といえば、日本テレビの「伊東家の食卓」、テレビ朝日の「タイムショック」、TBSの「クイズ・ミリオネア」の3つである。

・テレビ朝日のドラマは話題性がなく、なんとなく垢抜けない。ターゲットも少し高い年齢層を想定しているようで、今の土曜ワイドと時代劇に専念すればいいのではないか。

・先日、ある番組の中で、熊の牧場からの生中継があり、レポーターの女性が熊に餌を与えると、熊が「ガー」と吠えて、その餌を取って食べるという様子をみて、出演者一同が「可愛い」というという部分があった。最近、熊に襲われて人が亡くなるということが頻発していて、「ガー」といって熊が餌を取るところを見て、一同がかわいいと言うのは、事故に遭った人たちにはとても耐えられないことだ。その辺りも充分に配慮した番組作りをして欲しい。

・ローカルニュースが20時前に終りというのは、いかにも貧弱である。他局の取組も参考にして、もっと充実させていただきたい。

・ニュースについて、新聞でも一般紙とかスポーツ紙とかいう区別があるように、テレビのニュースももっと専門化させて、ここはスポーツニュースとか、ここは経済ニュースとかはっきりさせると見るほうも便利でよい。

・今、放送チャンネルが飛躍的に増えているが、増えただけ見る番組が多くなるかといえば、少なくとも今のところ「NO」ということになる。BSデジタルの番組も見てみたが、いかにも安上がりな感じで、見ごたえなどというものは全くない。むしろ端的に言って、「これが見たい」という番組がないということが、テレビ離れの原因だと思う。

・ドラマについて考えてみたいのだが、これから私が番組を作るとすれば、私は時代劇をつくりたい。今の時代劇は役者として比較的若い人を登用しているのに対し、脚本家としては何かそういう空気があるのか、ベテランの脚本家をつかっている。私はこれを逆にして若い脚本家を登用して、役者には渋い俳優を選びたい。大阪に「キャラメルボックス」という人気劇団(ホームページURL  http://www.caramelbox.com/ )があり、ここでは成井豊という若くて優秀な脚本家、演出家がいる。彼は、あくまで商業演劇でありながら、それでも時代劇にチャレンジし続けている。彼は「時代劇は難しい、時代劇は面倒くさい、時代劇は準備に時間が掛かる。だから、時代劇をやりたい」と言っており、役者の方は若者ばかりである。彼にしても、三谷幸喜にしても、鴻上尚史にしても若くて優秀な脚本家が沢山いるのに、若い脚本家はトレンディドラマしかチャンスがないのは残念で、こういう若い脚本家にも時代劇へのチャンスを与えるべきだ。先に挙げた「キャラメルボックス」の他、「THE CONVOY」(ホームページURL http://www.convoy.ne.jp/gold/home/ 「今村ねずみ」が、脚本・構成・演出する。芝居・歌・ダンス・タップ・コントだけでなく楽器演奏と盛りだくさんのエンターティンメント・バラエティーショウを繰り広げる人気グループ)にしても、チケットは出るとすぐ売り切れになるほどの人気で、それらの舞台には、「あ!あの人はテレビに出ている」というような若い俳優がたくさん出ている。それぐらいに役者はどんどんテレビに引き抜かれているのに、何故か脚本家は入っていけない。時代劇が落込んで閉塞状況にあるのなら、人材を丹念に調べて脚本家として若い人を抜擢し、育てていって欲しい。

・最近のテレビ番組での政治家、タレントへの取材の仕方が余りにも失礼だ。過激化していく一方であるし、マイクの突き付け方一つとってみても傲慢極まりなくて、あの無作法さには激しく辟易する。

・私はよくNHKの「素人のど自慢」をよく見るが、オーディションで惜しまれて落選した人を集めて、カラオケ大会のようなことをしてみたらどうか。口伝えで見る人が増えるのではないか。

・じっくりと腰の据わった、存在感のある、若者や子供にとって「あの番組を見た」ということが人生の糧になるような番組は、一体全体ないものか。

・ホームドラマというのが絶えて久しい。家族崩壊とか、家庭喪失とか言われる昨今だが、良質なホームドラマを作るとよいのではないか。

・経済問題についての情報には意外と需要があり、そういう番組もあってよいのではないか。

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