番組審議会

第85回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成15年7月25日(金) 午後3時
2. 課題番組:「ポカポカ地球家族」
          毎週土曜日 18時30分~19時00分(30分)放送
3. 記事の概要:
<番組全体について>

・見終わった後、とても爽やかな気持ちになった。ドラマチック過ぎる演出や、スタジオにたくさん関西系お笑いタレントを集めて騒々しく行われる「ウケねらい合戦」が一つもない。ゲストは一人だけで、司会の中山秀征さんと岡江久美子さんも喋り過ぎず、いたってシンプルに受け答えをしている。最近はこの番組のように控えめで、正攻法で作った番組が少ないので、とても新鮮であった。

・30分という放送時間は丁度良いし、宮崎美子さんのナレーションは明るく、聞きやすく、親しみやすい。話しかけてくれているなという感じがする。

・このところ、「作り過ぎたもの」「誇張され過ぎたもの」「むやみに騒々しいもの」、(もちろん「やらせ」などは論外)など、とにかくやり過ぎだと思うものが、特にバラエティーと特集番組に多過ぎる。残念ながらテレビ朝日も例外ではない。こういうきちんと節度を保った取材をベースに作られる番組が増えて欲しい。

・番組を見ながら、登場する家族を応援したい気持ちになる。

・番組全体が無難にまとまっていて、肩の凝らない番組、意地悪に言えば、見ても見なくても良いような番組といえる。

・放送時間帯については、土曜日のこの時間ということになると、勤めの関係などのためOAで見ることが難しい人も少なくないだろうし、スポンサーが食品会社ということからすれば、ターゲットを主婦に定めているようにも見えるが、この時間帯は主婦も忙しいはずなので、なかなか見ることができないのではないか。

・「ポカポカ地球家族」という番組タイトルは、温かい感じで幸福感があって良い。番組内容もタイトル通り、家族の温かさ、有り難さに満ちている。

・この番組は一社提供なので、CMも穏やかで違和感がなく、見やすい。

・スタジオのときに上部に出てくる地球のCGのぐるぐる回る様子が、暗雲が垂れ込んでいるように見えて不愉快だった。タイトルが「…地球家族」ということなので、出しているのだと思うが、スタジオの部分は短いので、わざわざ出す必要はないのではないか。

・岡江久美子さんは朝のワイドショーにも出ておられて、主婦にもお馴染みで、トークの好感度も高い。番組はビデオが中心となって展開しており、スタジオ部分は少ないが、もう少しスタジオ部分を増やして、岡江久美子さんのトークの良さを活かせるようにしても良い。

・「ポカポカ…」というコンセプトがあるため、難しいのかも知れないが、もう少し苦労話を盛り込むほうが良いのではないか。

・登場人物をありのままにとらえているので、見終わってすっきりした気分になる。見ていて気恥ずかしくなることもないし、チャンネルを変えようとも思わなかった。

・番組の舞台(海外か国内か)や構成(スタジオトークの有無)は異なっているが、番組としてのメッセージは「人生の楽園」によく類似している番組である。

・番組では成功した事例を取り上げているようだが、登場する人達が直面する困難の内容とその解決の過程が余りにも安易だ。海外生活の辛さ、更に事業を成功させることの難しさのようなものが十分に伝わらないのではないか。何だか「やってみたら結構何とかなるものだ」というような印象を受ける人がいるかも知れない。

・番組の進行については、スタジオでのトークを交えながら、ビデオを軸として展開させているが、スタジオ部分は本当に必要なのか。「人生の楽園」のようにスタジオ部分を設けず、番組としてのメッセージについては、見る人の感覚に委ねるというのも一つの方法だと思う。

<7月5日放送分について>
・「すっきり素直に、登場する家族を等身大で描き、豆腐と料理-異文化の狭間で暮らす-外国での挑戦-家族愛をつなごう」とする制作者の姿勢(信念というべきか)が貫かれ、見る人に心地よくその家族のヒストリーが伝わる番組だった。

・番組の中のドイツ人主婦が作っていたような種類の料理であれば、豆腐の品質の良し悪しの差が出にくく、安い韓国や台湾の豆腐に負けてしまう。品質で差別化するためには、冷や奴のように生で食べてもらうしかない。しかし、そういう食べ方だと消費量も限られるし、またメインディッシュにならないから400円という値段がネックになる。最後のほうでそれまで閑散としていた豆腐料理店が繁盛しているシーンが出たが、本当か?という疑問が過ぎるとともに、もし本当ならばそれが長く続けば良いのだが…と思った。

・30年以上ドイツで暮らしていて、豆腐屋を24年も営んでいるのに、なぜ今ごろになって「ドイツ人の味の好みは?」というようなことを調べはじめるのか、もっと早い時期にやって然るべきことではないか。大いに疑問である。

・最近、料理の世界では、日本の食事、料理に関心が集まっているので、ドイツでも豆腐が注目を浴びていて、順調に営業が伸びているという話かと思って見ていたら、いろいろ壁にぶつかっているという内容で、少し意外な感じを受けた。

・番組の後半では、豆腐作りを止めるかどうかということで、「家族会議」が開かれているが、これは不自然である。今までの豆腐作りを振り返るということは、取材をして番組にすることができるが、豆腐作りを続けるかどうかというような重大な問題が、正にカメラの前で初めて家族会議になるというのは、俄かに信じ難い。

・24年間もの間続けた豆腐作りを、さあ止めようか、どうしようかというような、これからの人生を左右する大問題を家族会議で決めようというときに、ここしかないという絶妙なタイミングでカメラを入れて、家族会議の様子をカメラに収めることができたというのは驚きで、こんな良いタイミングを、一体どんな情報源から入手することができたのか、信じられない。

・30年もドイツで生活してきたのに、何故もっと早いうちに豆腐の需要開拓をしてこなかったのか、ということについては、確かにあまりにも遅過ぎるといわれても仕方ない部分もあるが、こういうことは現実に問題に直面するまで気がつかないということもあると思う。それだけ今までは順調だったということではないか。

・豆腐の値段について、日本円で400円相当という値段は高い。日本では800円相当になるものとも考えられ、日本では、こんな値段の豆腐を買う人はいない。しかし、これでも商いが成り立っていたということになると、相当の利潤が得られていたはずで、この24年間というもの余りにも順調だったので、初めて壁にぶつかったのではないか。

・諸角さんの奥様の物腰が、長年ドイツで生活していたせいか随分ドイツ人に似てきている。豆腐の売り上げが落ちてきたのは、長年ドイツで生活してきた日本人の味覚がドイツ風に変わってきたためかも知れない。

・デュッセルドルフは大きな街だし、日本人もたくさん住んでいるのだから、豆腐屋は十分成り立つはずだ。

・今までは400円という値段でも、現地の日本人はどうしても豆腐を食べたいので、買ってくれていたので、商売は苦労なく順調だったのだが、その肝心の日本人が豆腐を食べなくなってきたということではないか。

・個人的な好みの問題だとは言え、豆腐にソースをかけるというような食べ方には多いに抵抗感があり、醤油をかけて食べるというような日本の食べ方を広めないと意味がない。「スシ(sushi)」の場合は、ネタにもよるが、基本的にはジャパニーズスタイルのままで十分普及しているはずだ。豆腐をあのような食べ方で食べるのなら、今まで何のために食材にこだわって豆腐を作ってきたのか、意味が無い。本来の食べ方を広めるべきだ。

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