番組審議会

第92回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成16年4月26日(月) 午後3時
2. 課題番組:「最終警告!たけしの本当は怖い家庭の医学」
          毎週火曜日 20時00分~20時54分(54分)放送
3. 記事の概要:
・あれだけの重病を1つにつき20分程の時間でたて続けに見せられると、一つ一つの病気の兆候は誰でも時として感じるようなことなので、怖いというか、視聴者が脅えてしまい、落ち着いて内容を理解できにくいように思う。どこかの番組で「○○が××病の予防になる」と紹介されると、スーパーマーケットで、その品物が売り切れてしまうというようなことがあるようだが、丁度その逆で、「○○は××に良くない」というような短絡的な捉え方をする視聴者も出てくると思う。だから、もう少し一つ一つの症例を丁寧に扱うほうが良い。結果として、一回の放送で一つの病気しか扱えなくなっても良いから、あのようなショッキングな見せ方ではなく、中身の情報を視聴者に解りやすくするということに配慮して欲しい。

・こういう番組を、思い当たる症状のある人が見ると、自分勝手に解釈して、必要以上に深刻に考え過ぎて恐ろしくなり、かえって病院に行かなくなってしまって、病気が悪化してしまうということも考えられる。「死亡」してしまった症例ばかりを、短い時間に連続して見せられると、そういう過剰反応に陥る人も居ると思う。ただ、兆候の一つ一つは、やはり重大な病気の可能性を秘めたものなので、そこのところを時間を十分に費やして、じっくり理解させて頂きたい。

・この番組を見て視聴者が、一人でも二人でも体調に気を配るようになれば、この番組の存在意義は大いにある。

・司会のビートたけしさんは、ブラックユーモアのセンスも良く、こういう番組にうってつけの起用だ。また、いろいろなネーミングも面白く工夫されていて、「メディカルホラーチェック」とか「VIP席」とか、よく考え出したものだと感心した。

・ビデオの中での症例の進行にあわせて、自分の体調を一つ一つ確かめていくうちに、番組に引き込まれていった。

・病院に行くほどではないけれども、あるいは、人には聞き難いけれども、ちょっと気になるような症状は、多かれ少なかれ誰しもある。そういうときには、何科に診てもらえば良いのか判らないことも多いが、そういう人に一つの手がかりを与えてくれる番組だ。口腔外科などは歯科との違いが解り難いが、この番組は診療内容を知るうえで、貴重な機会になった。

・番組で取り上げられている症例については、全部が全部死亡するわけではない。あまりにも極端に「イコール死」というような結び付け方をすると、ただの脅しだけの番組になってしまう。何か「必ずしも常に死に至るわけではない」旨のコメントがあって然るべきではないか。

・思い込みの恐ろしさについての実例も示され、思い込みを減らしたり、防いだりする手がかりを与える番組として、これからもいろいろな症例をとりあげていただきたい。

・キャスターの渡辺真理さんは、ビートたけしさんの毒舌やギャグに突っ込みを入れるタイミングもよく、この番組を大いに盛り上げている。

・まだ始まってから回数を経ていないからだとは思うが、「メディカルホラーチェック」や「VIP席」についての説明が、ちょっとくどい。一回で二話を取り扱うのであれば、番組冒頭か、第一話のところで説明すれば十分だ。

・「最終警告!~」というタイトルは、単発番組ならともかく、レギュラー番組としては、ちょっと激し過ぎのように感じる。

・医学的な内容を含むテレビ番組は、最近増えているが、健康食品のPRのような文脈で語られているものが多く、「これは見ておかなければ」というようなものがない。この番組は、作り方としても退屈しないし、オカルト色をすこし抑えて続けていけば、この日、この時間の定番になる可能性もある。

・健康についての番組は、視聴者を不安にさせすぎてもいけないし、かといって、安心させすぎてもいけない。そういうデリケートな性質の話題だが、多少は冒険もしながら、このような形の番組を育てていくことは大切だと思うし、視聴者からも支持されると思う。現在の視聴率の状況は、この時間の番組としては微妙な数値になっているが、もっと伸びる可能性は十分ある。

・この番組を続けて放送していけば「この番組のおかげで命が助かりました」とか「がんが見つかって命拾いしました」とかいうような手紙がたくさん来るような予感がする。

・「脅し過ぎである」というような感じも確かにあるが、番宣などのときには少々は極端にしないと番組を見てもらえないということもあると思う。また、「事の次第では死ぬこともある」ということをちらつかせることで、番組の緊張感を保ち、見ている人にも鮮烈に記憶に残るという効果もある。

・番組の出来不出来については、ゲスト次第というところがあるので、ゲストの人選にあたっては、十分な検討が必要だ。

・「この番組のおかげで」といって感謝される可能性もあるが、あまり脅しすぎると、自分で勝手に「気に病む」、文字どおり「病気」、「自分はがんだ」とか「自分の病気は死に至る病だ」とかいう風に決め込んでしまう人も出てくるのではないか。ただ、脅かすような手法というのは、このような番組の作り方として、あながち悪くはないと思う。

・ゲストのタレントが俎上にのぼらされて、いろいろチェックされるというのは気の毒だが、そういう少しふざけた要素があることで、番組に息抜きの部分が作り出されている。

・これぐらい気味の悪い番組はない。医者嫌いの人はますます医者嫌いになるのではないか。最近は、病院も、いわゆる「癒し系」の雰囲気になってきていて、昔のようなコンクリートが剥き出しになっている殺風景なところはどんどん無くなっている。この番組に見られる「脅し」の雰囲気は時代の流れとは乖離しています。

・病気の成り行きについて、患者の精神面の与える影響は大きい。影響力の大きいテレビの番組で、人を脅かすような手法で病気が紹介されることには、病気の人や病気かもしれない人の心理に与える影響という観点からは、少なからず疑問がある。

・取り上げられている症例は、いろいろなアンラッキーな要素も含まれていて、むしろレア・ケースだと思われるが、それが全てであるかのような誤解を与えかねない扱い方をしているというのは問題である。

ページの先頭へ

Get Adobe Reader
PDFマークがついてるコンテンツはAdobe Acrobat Reader4.0以上が必要です
Get Adobe FlashPlayer
このサイトをご覧になるためにはAdobe Flash Player7以上が必要です