番組審議会

第96回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成16年9月27日(月) 午後3時
2. 課題番組:「笑いの金メダル」
          毎週金曜日 21時00分~21時54分(54分)放送
3. 記事の概要:
<番組の内容について>

・昔の漫才と今のコント、ショートコメディーを比較すると、昔の漫才は口で喋る、所謂「しゃべくり漫才」、今はそれが言葉だけでなく体全体、ボディーランゲージに変わっている。何か体操の選手そこのけで動きまわる。そういうところが今の若者には受けているのではないか。年長者がこの番組を見ると、それでも何本かは面白いなと思うものがあるが、総じて理解できないと思います。今のコミュニケーションは言葉ではない、体全体を使う。そういうものは齢をとるとなかなか付いていけない。

もう少し関西志向でやってほしい。司会進行の清水章吾さんと三宅裕二さんという番組に、「くりぃむしちゅー」のような関西の若手の芸人が出ると少し場違いな感じがある。

2~3カ月前のこの番組で、笑いの部分までテロップが出て、しかも、しゃべる前にテロップが出てしまっていて。ネタがばれてしまうということがあった。(もっとも、この笑いの部分にかぶせるテロップというのは、近ごろ少なくなっているように思われる。)

<出演者について>
・あまりにも喋り方のトーンが高すぎて、うんざりしてしまい、何度かスイッチを切った記憶がある。また、喋り方のテンポが速すぎる、息つく暇もない。

・出場者が6組出てくるが、1強5弱では面白くない。この番組を見る人には若い女性なども少なくないと思われるが、そういう視聴者は、番宣やラ・テ欄などで誰が出場するのかをチェックして、見るか見ないかを決めている人が多いと思う。敢闘賞、ファン投票などもあり、ファン投票のランキングなどもあるから、そういうところで上位の組をうまく選んで出場させると、視聴者をうまく誘導できるのではないか。

・この番組独自の芸人というか、「金メダルを狙うぞ」と思いつめるほどの執着はないけれど、「ひょっとして、もしかしたら僕も金メダルを取れるかも」という程々の「欲」を持った芸人が育っていけば、番組の作り方として予選、決勝というような競争の形をとらなくても、十分面白いものになっていくのではないか。

・「関西系のお笑い」と「東京のお笑い」という構図については、その所謂「東京」というのは、厳密な意味での「東京」に限られているわけではなく、地方から出てきた人を東京に集め、その中からピックアップするというパターンであり、吉本系とは違う育て方をしている。確かに昔から「お笑いは関西」というような言われ方があるが、地理的に対立するものとして「東京のお笑い」があるわけではない。今は、地方の郷土色というような要素も加わってきている。これからはますます混沌とした状態になっていくと思われるので、この番組がそういう時代の先駆者として突っ走っていくようになれば面白くなる。そういう期待感がある。

・どういう母集団から、どういう基準で出演者を決めているのか知りたい。

<進行役について>
・清水章吾さんは、クールな雰囲気の役作りになっていて、これをもう少し上手く番組の間合いに活かせばいい。

・進行役として三宅裕司さん、くりぃむしちゅーのコンビ、田丸麻紀さんの合計4人が居られるが、これは多すぎで、進行面が雑然としている原因になっている。

・ボブ・サップさんの役目が、最初に「ネタ始め」と言うことぐらいになってしまい、出演されている意味が薄くなっている。仕掛けが変わることは悪くないが、変えたのならそれなりに出演者の役回りも変えるなりして、出演者全員を活かすようにするべきだ。

<賞金について>
・賞金300万円というのは、本当に一生懸命努力すれば手が届かないわけではない金額で、一生懸命芸を磨いて皆さんから認められれば獲得できる金額として妥当な金額ではないかと思う。

・「金メダル」というのは好きではない。こういうことでお金を払うということには少し抵抗がある。確かに、出演しているような若い芸人はお金に苦労していると思うが、そういう人をお金で釣り上げるというのは品性に欠ける。

<番組と現代社会>
・今の若者は「笑い」に飢えている。その「飢え」というのも、笑いたい人が増えているということも確かだが、「人を笑わせたい」と思っている若者が顕著に増えている。人に笑ってもらって、一つには、それによって人の役に立った、人の心にプラスになることができたと思いながら、それが、延いては「職業」になり、自分自身が「お笑い」の世界で生きていけるようになるとうれしいな、というような若者が増えている。

・今の若者は自己表現ができない傾向が強く、人を少しでも笑わせることができると、自己表現ができたという実感がわいて、うれしくなる。芸としての「笑い」というところまで磨かなくても、ちょっとした達成感が得られてうれしい。そういう若者が増えている。そういう時代認識のもとで、「コミュニケーション」の大切さを教えたい。人の前で何か一つのものを創造して、表現するということも大切だということを体験させたい。そういうところを総合的に考慮した、コミュニケーション教育の一翼を担おうとしている番組ではないか。

<その他>
・昔ながらのお笑い番組、漫才番組がなくなっている。スポンサーがつかないということだろうと思うが、一時間で若手からベテランまで四組ぐらいが出てくるというような番組がない。これは残念なことだ。そういう番組をぜひ復活させていただきたい。M1グランプリというようなイベントはあるが、それ以外の日常として見ることができる漫才がなくなった。

・番組のウェブサイトには「週刊WARAスポ」というものがある。見てみるとカラフルできれいに作られていて、これを読めば番組を見逃しても後から出演者の顔ぶれや番組内容のあらましが分かるようになっている。ただ、残念なことに、サイトの気づきにくいところからリンクされている。もっと目立つようにすれば、見る人も増え、番組の視聴にもつながっていくのではないか。

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