番組審議会

第97回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成16年10月25日(月) 午後3時
2. 課題番組:「ビートたけしのTVタックル」
          毎週月曜日 21時00分~21時54分(54分)放送
3. 記事の概要:
・移り変わりの激しい、この時間帯の番組編成のなかで長寿と言ってもいい番組で、それだけ固定視聴者がいることの証であり、、話題性に長けている。放送時間帯もよい。この時間帯は他局も力の入る激戦地なので、当たり障りのない無難な、どこでもありそうな番組では短命で終わる。その点からいっても、他局にはない「独」と「毒」をもったテレビ朝日の顔的な存在になっている。

・たけし&阿川&大竹の3人のパーソナリティーが良い。この「いつもの3人」でなければ、ここまで長く続かなかったのではないか。

・特に阿川さんの素頓狂さとお嬢様的中年女性としての会話をつなぐ技術=つなぎのコメントがおもしろい。

・浜田幸一さんは人の話を遮る、聞かない、どなるなど、許容範囲を越えているように思う。

・ゲストの多くは国会議員、大学教授、専門の研究者だが、できればもう少し女性の議員や教授、その道の専門家も登場してほしい。また、議論の題材が男性が好むものに偏っている。議員や教授になっている女性の絶対数が少ないのでやむをえないと思うが、背広姿の男たちがずら~っと並んで男の世間話やツバの飛ぶような激論が続くと、ますます女性が近寄って来ない番組に傾いていくような気がする。研究者としてユニークで適当な毒と華を持った方はもう少し女性にもいると思うので、探しあてて、ぜひ見たくなるゲストの人材発掘をお願いしたい。

・家族や夫婦でいろいろ話しながら楽しめる番組だと思う。意見が両論に分かれて激しく議論されている様子を見るのは、なかなか面白いものだと思う。好き勝手な物言いが多いように思われるが、意外にこの番組での議論というのは、決して的外れなものではない。

・全体として、一般にはあまり知られていないような情報に触れることのできる、わかりやすい番組だ。

・毎回激しい議論があり、所謂「やらせ」という要素がない。視聴者が自然に議論の内容に惹きこまれていく。毎回のテーマやゲストの選定も良い。ゲストにはしばしば政治家が登場しており、政治家にありがちな全体的傾向として、マイペースで話し、自分の主張ばかりをする人が多い。番組のテーマは、決してソフトなものではない、硬いものが多いが、番組を見終わると、結果として、そのテーマについての分かりやすい解説になっている。

・大竹まことさんと阿川佐和子さんの掛け合いは面白く、また、阿川さんが茶々を入れるタイミングが実に絶妙で、一つ間違えると人をばかにするような感じになって、相手が激怒しても不思議ではないところだが、紙一重で上手くその場の興奮を和らげている。また、阿川さんの一言のおかげで、専門家ではない人がこういう議論を聞くときに感じる緊張感が和らいで、話にゆとりが生まれ、親近感が湧いてくる。ウィットに富んでいて、頭の良さを感じさせる。

・タイトルには「ビートたけしの…」という冠が付いているが、ビートたけしさんが番組の内容や進行にどの程度影響力を持っているのか、画面で見ている限りでは判らないが、時によっては終始沈黙していることもあるのに、その存在感は抜群で、阿川さんに彼の意見を代弁させているようなこともある。彼の鋭さも光っている。

・この番組は、あまり好きなタイプのものではない。とにかく「ちゃんと人の意見も聞きなさい」と叱り付けたくなり、だんだん不愉快で堪えられなくなってきて、ビデオの部分になるとほっとする。一人ずつが話しているときには、比較的穏やかで事情にそれほど詳しくない人にも、親しみ易い内容の会話になっているが、次第に複数の人が折り重なって発言するようになると、収拾がつかなくなってきて、誰が、誰に対して、どういう発言をしているのか訳が分からなくなる。せっかくのスタジオトークが売り物の番組であるはずが、ビデオの部分が多いほど内容が分かり易いということになってしまっている。

・出演者については、やはり阿川佐和子さんの突っ込みが効いていて、「そうだ。それを言いたかったのだ。」というような、胸の支えがとれるような思いをすることが少なくない。

・この番組はじっくり座って見なければならない内容を扱っているが、主婦にとっては、この時間帯は家事や子供の世話で忙しい時間帯なので、なかなか見ることにならない。そういう意味では、もしかしたらこの番組は男性向けの番組なのかも知れないと思った。出演者がほとんど男性だということも、番組のトーンに大いに影響している。今は、どういう分野であっても、活躍している女性が居ないとか、女性の有識者が居ないということはないと思うが、こういう性質の番組だと、なかなか人選が難しいのかなと思った。番組の内容そのものはいろいろな社会情勢を知るのに適した番組だ。

・骨組みがしっかりしている。何か「テレビ朝日らしさ」というようなものを感じる。

・阿川佐和子さんの「茶々」の入れ方について評価が高いが、せっかく議論が白熱してきて、議論の行方が楽しみで、ぐっと気持ちが集中してきたのに、彼女の発言で集中力が途切れて、雰囲気がぶち壊しになってしまってしまうことが多い。

・ゲストの中では、三宅さんに好感を持つ。三宅さんは、相手に対して面と向かって厳しい言葉を突きつけることが少なくなく、日常の会話だと険悪な雰囲気になるのではないかと心配されるようなことを、ずけずけと言っている。しかし、この番組では、そういうところが活かされている。

・9月3日放送分については、中国や韓国で、太平洋戦争中に日本軍が行なったとされる残虐行為について、教科書ではこんな教え方をしているというようなことをセンセーショナルに取り上げていて、視聴者の受け止め方一つで、大変なことになりかねない。そういう不安を感じたが、その後のスタジオ・トークを聞いていると、ビデオ部分の受け止め方が分かるようになっていた。番組の内容としては、日曜日午前の「サンデープロジェクト」と同じような要素があるが、この番組の方が分かり易いし、リラックスして見ることができる。社会で起こっている大きな動きについて、世の中から取り残されないようにするためには、丁度いい番組だと思う。

・この番組では、複数の人の発言が入り乱れて、収拾がつかなくなってしまうことが少なくないが、番組タイトルに「タックル」という言葉がついていることから推測すると、この番組を作っている人は、意図的にそうしているのではないか。そういう状況を楽しませる番組だと思う。

・メインパーソナリティのビートたけしさんについては、頭の切れに感心する。彼がこの番組を取り回そうとすれば、それは簡単にできることだと思うが、この番組では、わざと退いていて、阿川佐和子さんを巧く立てて、自分の代わりに取り仕切らせている。ものを言わず、後ろにどかっと座っているだけだが、全体をコントロールしている。

・ゲストの人選については、女性が少なすぎる、また、男性向けに作っているのではないかという見方も出来る。確かに、テーマなどを見ると男性の好みのものが多い。

・問題の立論や発言の内容が中立性に欠けているときがある。一方的に攻撃をするようなやり方は良くない。

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