番組審議会

第118回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成18年11月27日(月) 午後3時
2. 課題番組:「クラス対抗30人31脚 2006愛媛県大会」
          11月3日(金・祝)10時30分~11時30分(60分)放送
3. 記事の概要:
・学校での暗い話題が続く中、この番組の冒頭から、大会に向かう子どもたちと教師の姿、見守る父兄の姿、とりわけその表情を見て、私はとても救われたような気がした。今年でなかったら、あたりまえのことのように気づかないことだったかもしれない。今年浮き彫りになったいじめ問題について、教育学部で教員をしている私にとって、当然他人事ではなく、どうすればこの危機的状態から抜け出せるか、教員をしている教え子や地域の先生方と、とにかく連絡を取り合っている。「学校は、こんな子どもたちの歓声や汗、元気があるところ。一日も早く平穏な時間を取り戻したい。」この番組を見ながら、そう切望している先生や子どもたち、父兄のことが思い浮かんだ。番組は、地域性を生かして、所々に練習エピソードや走る前、走る後の表情を盛り込んで、60分が短く感じる程、テンポ感があり、飽きなかった。へたに演出や効果を入れ込まず、このスタンスで、子どもたちを主役にずっと番組を続けてほしいと思う。ただ気がかりなのが参加校数。9校12クラスはかなり寂しい。特に9校というのが少なすぎる。そのためか客席も空席が目立った。全国大会まである事が、良い方向に働くと私は思うのだが、逆にそれが学校側のプレッシャーとなっているのかもしれない。また、あるいは練習時間の確保や周囲の理解、大会の移動費用や方法の事などが原因で、参加を見合わす学校もあるのではないか?できれば20校はほしい。松山とその周辺の小学校だけを見ても、そのくらいの数はクリアできると思うのだが。そのあたりの事情をEAT担当の方に聞いてみたいと思った。とにかく伯方小学校や荏原小学校のような小規模校が、がんばっているのがうれしい。子どもたちの風のように駆け抜ける姿、転んだって必ずゴールする姿は、この世で最も輝く存在だと実感した。

・以前に参加した児童の母から、食事制限までしたという話を伝え聞いていたので、いろいろ大変なのだろうと思いながら拝見した。競技としてはタイムで競うわけだが、まずは全員がまとまらないと完走できないわけで、そういうクラス全体がまとまっていく過程をもっと見たかったと思った。引率する教諭のなかには常連に近い人もいて、そういう教諭を取り上げている場面もあるのだが、やはり子供が主役であり、入賞などの栄誉は子供たちのものであるというところを崩すと大会や番組の趣旨がずれてしまうと思う。学校によっては、校長が「30人31脚に参加してはだめ」と言っているところもあると聞くので、大会を開催させるまでにもいろいろ苦労があるのではないかと思った。また、ココロンの走る姿は、息抜きのような感じになり良かったと思う。タイムでは負けていても、完走したことを喜んでいる子供たちの姿が見られて、うれしく思った。

・いい番組だと思う。大人の手で作為が加わっていないというところが素晴らしい。すこし気になったのは、大沢寧工アナウンサーの実況が、子供と一緒に走っているときと、外から見ているだけとのときと差が激しかったことだ。また、いままで他の番組のときも指摘していることなのだが、校歌が聞こえにくい。なにか、ボコボコした音に聞こえる。優勝した伯方小学校の校歌は存じているが、もっと美しい曲である。もうすこし音の栄える楽器で演奏して、美しく聞かせてあげて欲しかったものだ。毎年、参加校が減少している理由としては、やはり僻地からの参加費の問題があると思うので、地区予選をするとか、イベントの趣旨をよく説明し、スポンサーの理解を得て、もっとお金を出してもらえるようにするなど局側には頑張って欲しいものだ。また、お金が出せなくても、物なら出せるというような企業も上手に利用して欲しいと思う。伯方小学校のある伯方島は、非常に地域のまとまりのある島だ。子供たちの眼も生き生きとしていて、カメラがそれをまっすぐに捉えていた。あの眼を見て、私たち大人も頑張らなきゃと思った。

・たかが「30人31脚」という感じもするが、思わずもらい泣きしそうになったシーンもあった。昨年よりは工夫した跡が感じられる。子供の表情を捉えるためには、そこに至るプロセスを知る必要があるが、伯方小学校についていえば、伯方小学校最後の年という切り口があり、ストーリー性は持たせやすかったかも知れない。ただ、この大会が持つ意味がその他の学校と全然違うというところをもう少し前面に出しても良かった。インタビューの仕方などは、もっと工夫、改善の余地がある。「楽しかったですか」というような単純な問いかけでは、子供から本当の言葉を聞きだすことはできないと思う。

・映像の力はすごいと思った。また、短い時間を区切って展開していくイベントの要所をきちんと撮っている。制作力も高いと思う。いじめなどの話題が多い中で、こういう番組を見ると、こんなに輝いている子供が居る、先生が居るということで、本当にほっとする。また、クラス全体の子供が一つになる、そして先生とも息を合わせるという機会はなかなかないと思うので、イベントの社会的意義は大きいと思う。また、テレビに出ることにより、子供たちと先生は社会に貢献しているといっても良いぐらいだ。参加校が減少傾向にあるようだが、確かに地区予選をするなどの工夫はすべきだと思う。スポーツは単純であればあるほど、興奮するというところがあるので、オリンピックでやってもいいぐらいの競技だと思う。

・すばらしい番組だ。こういう内容とは予期せず番組を見たところ、大変感激した。正に、いじめ、自殺の時代に、元気を与えてくれる番組だったと思う。また、スポーツ、特に団体競技の体験が与えるものは大きいので、参加した子供にとっては一生財産になるような体験、思い出になると思う。なぜ参加校が減少傾向なのか理由が分らないが、もっと参加を募っていくべきだと思う。優勝した伯方小学校の先生が泣いていたが、給料をもらいながら泣けるというのはなかなかないことだ。純粋な涙であって、この番組を見て先生になりたいと思う人もいるのではないか、そういう人が増えるのではないかという気がするし、そうであってほしいと思う。また、負けた男子児童の「くやしい」という言葉もストレートで良かった。スポーツは勝ち負けがはっきりするが、そのほうが良い経験になる。この後、全国大会のため横浜に行く費用負担はどうなっているのか知らないが、ぜひスポンサーに負担してほしいものだ。練習風景が一部取り入れられていたが、かなり厳しい練習をしているクラスもあったとおもうので、そのあたりをもう少し取り入れて欲しかったと思う。小泉信三の「練習は不可能を可能にする」という言葉を思い出した。小学6年生なら勝ち負けなど人生の機微も理解できているので、大人よりいいコメントもあった。

・いい番組だと思う。あっという間に時が過ぎた感じだ。全国大会を何回か見たことがあり、いい競技だなと思ってはいた。学校数が少ないので、予選があったのかと思っていたが、そうではなかったことがこの審議会でわかった。出場しようと思えば、もっと出場できると思う。座学中心の学校教育のなかで、スポーツの役割は重要だ。心のつながり、和など、子供の口から出てきた言葉の隅々に、この競技の素晴らしさが表現されていると思う。そういう意味では、やはりもっと参加クラスを増やして欲しい。地区予選をすれば、下から盛り上がってくるので、住民参加的な感じも出てくると思う。また、携帯電話の電子メールのような薄っぺらなものではなく、体全体で喜怒哀楽を表現し、味わうことの出来る貴重な場だと思うので、やはり参加校を増やすことに努力していただきたいと思う。

・国体の種目にすればいいのではないかとすら思った。また、今の子供の教育に欠けているもの、大切なものについて考えさせられた。みんなが一つになって努力し、協力し、汗と涙を流す体験の大切さ、その体験は荒廃しているともいわれる教育現場に素晴らしい影響を与えるのではないかとも思う。また、転倒しても最後まで走りぬくというルールを徹底させ、完走することの難しさ、大切さを教えているのも好感が持てる。番組制作の技術面では、子供の表情をよく捉えていたことが印象に残った。

・子供の表情には感動した。ただ、皆さんが褒めているのは、競技のすばらしさであり、番組の素晴らしさとは少し違うようにも思う。担当ディレクターの方から子供の表情を捉えるという点を意識したという発言があったが、皆さんがいうように参加校が増えてきたら、そういう作り方は難しくなるかもしれない。また、各クラスのバランスに気を使いすぎている感じがして、メリハリに欠く憾みなしとしない。公平に扱うということは解るが、もう少しどこかにスポットライトを当てるような編集ができなかったか。参加校を増やすということについては、確かに良い競技なので増えて欲しいのは確かなのだが、大会が大きくなると、有力校のようなものが出来てしまい。いつも上位になる学校とそうでない学校に分かれてしまう可能性がある。したがって、弱小校でも参加しやすいような大会の仕組みを考える必要があるように思う。

・学校数が少ないときに、どこかを重点的に取り上げると、子供たちの不公平感が強くなりすぎると思うので、このような作り方はやむを得ないのではないか。

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