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NEW 2024年09月26日(木 ) 16:05

宇和島市の伊達博建て替え問題 補正予算案採決で市議会は原案派と修正案派で真っ二つに【愛媛】

宇和島市9月議会は最終日の26日、伊達博物館の建て替えについて、市が予算を繰り越すための費用6億円を盛り込んだ補正予算案に関する討論と採決が行われ、議会が真っ二つに割れました。
伊達博物館の建て替えを巡っては、建設工事の入札不調によって開館予定が1年延期され2028年春となっていて、宇和島市は9月議会に、予算を繰り越すための費用を6億円増額し53億9000万円とする補正予算案を提出していました。
一方この原案に対し、産建教育委員会から「市から十分な説明がなく、懸念が残されている」として、増額部分を削除する修正案が出されていました。
そして26日の本会議では、原案と修正案それぞれに賛成する議員が討論を交わしました。
原案に賛成する畠山博文議員は「今回の計画が頓挫することで、いったい誰が得をするのか。おそらく行政は建てても責められ、頓挫しても責められ、文化を残せなかった場合の責任は誰も取ることができません」などと話しました。一方、修正案に賛成する槇野洋子議員は「税収が減少する中、市民生活を支えていかなければならない。今後財政に余裕がなくなり、今後の市政運営に大きな負担がのしかかってくるのではないでしょうか」などと話しました。採決では、補正予算案から増額分を削除した修正案が賛成11、反対12で否決され、その後、改めて市の提出した原案が賛成13、反対10で可決されました。
宇和島市は「議会に承認いただきましたので、市が誇る歴史文化の魅力を広く発信する施設として活用できるよう取り組んでいきます」とコメントしています。