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NEW 2025年02月27日(木 ) 18:53

コーヒー豆高騰 踏ん張る老舗喫茶店は【愛媛】

米や乳製品など生活必需品の価格が上がる中で、代表的な嗜好品「コーヒー豆」の値段も上がっています。

それでも踏ん張る松山市の老舗喫茶店で影響を探りました。

創業45年以上の松山市味酒町にある老舗の喫茶店「モア」。

生の豆を仕入れ、マスターの堀久雄さんが自ら焙煎します。

豆の種類は16種類と、こだわりの光る喫茶店です。

しかし、そのコーヒー豆の値段が今、高騰しています。

喫茶店向けで主流の高級品種「アラビカ種」の国際価格は、最大産地のブラジルで不作となったことや円安が進んだ影響で、国際価格は2023年末に比べておよそ2・2倍に。

「モア」のブレンドは1杯650円。

原料の豆が高騰する中で、堀さんはコーヒーの価格をなんとか据え置いています。

ただ店内には「メニューの一部削除・値上げのお知らせ」といったチラシが…。

原材料費や人件費の高騰で3月1日から、オムライスなどをメニューから削除するほか、メニューの一部で値上げをすることを伝えています。

ただ、喫茶店を取り巻く課題として、経営者の高齢化や後継者不足など、他にも課題があるといいます。

野菜や乳製品など原材料の値上がりに、コーヒー豆の高騰が追い打ちをかけ、さらに高齢化と後継者不足のまさに「三重苦」。

それでも、いれたてのコーヒーの香りが広がる店内には、リラックスした時間が流れます。

堀さんは27歳で会社員を辞め、喫茶店を始めました。

コーヒーの魅力にとりつかれ、エチオピアやイエメン、ブラジルなど世界中のコーヒー豆の産地を自らの足で訪ね、豆の買い付けや農地の支援をしてきました。

堀さんは「人との出会いがあり、対話できるような店が少なくなってきた。そういう店を残していきたいな」と語っていました。