西予市の宇和町と野村町にまたがる山間部に、民間のエネルギー会社が大規模な風力発電施設の建設を計画している事業をめぐり、周辺地域の住民が計画の中止を求める要望書を提出しました。

この事業は東京の再生可能エネルギー関連会社「ユーラスエナジーホールディングス」が計画していて、西予市の宇和町と野村町にまたがる山間部に最大で１９基程度の風車を設置し、２０３４年の完成を目指しています。

地域住民らは風車から発生する低周波音による健康被害、森林伐採などで生態系への影響や災害発生リスクが増大、事業の継続性が不透明などを理由に反対していて、この日は業者側に対し、計画の中止を求める要望書と７７０人分の署名を提出しました。

【田之筋地区代表・上田武区長】
「ふるさとの山に、大きな風車が１９も出来るということが、想像できない。（風車が出来ることで）何か起きるんじゃないかと、嫌な予感がするんですよね。絶対水害起きると思うんですよね、山削るから」

これに対し事業者側は「環境への影響や健康被害などについて丁寧に調査を重ね、説明会を通して対話していきたい」などとして、住民の理解を求めました。

なお、西予市は「市が誘致した計画ではなく、まだ賛成や反対をあらわす立場にはない」として、事業者と住民との話し合いを見守りたいとしています。