番組審議会

第83回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成15年5月26日(月) 午後3時
2. 課題番組:「ビートたけしのこんなはずでは!!」
  自由討論:「イラク戦争、北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)関係の報道について」

3. 記事の概要:
<課題番組:「ビートたけしのこんなはずでは!!」について>

・約1時間の間に3つの話題があるが、2つぐらいに絞り込んだ方が良いのではないか。

・3つの話題が全部重い話題だと疲れるが、間にちょっと軽い話題を挟むことで、視聴者を疲れさせない造りになっている。

・漫画チックで軽すぎる話題もある。

・運命の数奇さというテーマ、約1時間に3つの話題を取り上げていること、放送時間帯などが「運命のダダダダーン」とよく似ているので、差異化を図るべきである。

・運命の「転換」「反転」というところに、もっと力点を置くと「運命のダダダダーン」との差異がはっきりするのではないか。

・全体としては肩の凝らない番組となっている。

・誤解を招きかねない作り方の話題があった。

・再現ドラマの仕立てが小学生でも分かる程度に平易で、長さも長すぎることがなく、取っ付きやすくて良い。また、史実や背景事情を丹念に調べていることが感じられ、歴史の知識も身につく。

・話題の内容によって、興味を感じる視聴者層が変わってくるのではないか。

・番組タイトルの「こんなはずでは」が決めゼリフとなっているが、話題によってはうまくマッチしていないものがあって、ちょっとこじつけ気味のことがある。無理して「こんなはずでは」に合わせようとしなくてもいいのではないか。

・人を引っかけるような場面がある。番組の姿勢や内容の信憑性に関わってくるのでやめるべきである。

・元の題材を、よく調べ出し、よく情報収集している。

・ちょっと深刻だったり、ちょっと考えさせられたりする話題を、良識をもって、まともに取り上げていて好感が持てる。

・また見ようと思わせる番組である。

・ビートたけしさんのトークが相変わらず好調で、番組を盛り上げている。

・再現ビデオとスタジオトークの切り替え、展開が絶妙で、視聴者を飽きさせない造りになっている。

・「こんなはずでは」というコンセプトにうまく当てはまらず、コンセプトが拡散している感がある。しかし、「こんなはずでは」というコンセプトにあくまでも拘っていくと話題に事欠く可能性がある。

・事実の正確さ、意外性、娯楽性のバランスのとれた番組として育っていって欲しい。

・ビートたけしさんのトークはコメディタッチの話題のときは光っていたが、暗い、悲しい話題のときは、少し腰が引けている。

<自由討論:「イラク戦争」「北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)関係」の報道について>
- 第64回テレビ朝日系列24社放送番組審議会委員代表者会議(6月5日開催)へむけて -

・ある情報が真実かどうかということについては、そのことを最終的に正しく判断することは誰にも出来ないが、メディアとしては、真実のありかを考えつつ、出来る限り多角的な意見、情報を報道して、その真偽や適否をテレビなら視聴者、新聞なら読者に判断してもらうしかない。報道関係者はその辺りを充分に意識しながら日々の報道をしていく必要がある。

・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)のお国柄を冷やかしたり、からかったりする報道が多すぎる。北朝鮮という国は、我々とは政治体制やイデオロギーが違うし、取り上げ方によっては、漫画チックに見えたり、馬鹿げているように見えたりする部分はあるのかも知れないが、やたらとそういうところだけを切り取って強調したり、からかったりするようなニュアンスの報道が多い。確かにそういう部分を視聴者は面白がって見ている節があり、テレビ局はそういう部分を見越して報道しているのだろうが、日本にとっての本当の問題というのは、核兵器開発疑惑、弾道ミサイルの問題、あるいは拉致の問題というような、きわめてシビアで、容易には解決できないものである。相手の国を揶揄嘲笑するような報道姿勢というのは、問題解決という視点から見ても決して良くない。

・いろいろな情報が報道の中で確実に伝えられているのか否かが大切なポイントであり、その点を再確認する必要がある。

・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)関係の報道では、同じ映像が長期間にわたって、余りにも多く使われている。

・イラク戦争関係では、戦争報道をしていたジャーナリストが誤爆で亡くなるという事件が起こったが、戦争を報道するジャーナリストの活動、あるいは、その死がどういう意味を持つのか、そして、それが一般人にどう伝わっているのかということも確認する必要がある。

・視聴者の側には、自分の頭では何も考えずに無批判に報道を鵜呑みにするという傾向があり、それはそれで良くないことだが、伝える立場の人は偏りのない情報を伝えて欲しい。

・従軍報道という取材方法は、より現場に近い生々しい情報を得るためにはやむを得ないのかもしれないが、そこまでのめり込まなくても得られる情報も沢山あるので、最大限に注意し、努力して、あくまでも中立公正な偏りのない情報を伝えて欲しい。

・イラク戦争は一段落ついて、これからどのように復興していくのかということに関心が移りつつあるが、ここで関心を失ってしまってはいけない。おそらく何十年も経てしまうと、このイラク戦争も歴史の一こまになるが、「歴史」になってしまう前に、この戦争の実相を検証しておかなければならない。イラク戦争の最中の報道体制はヒートアップしていて、いろいろ情報が錯綜し、加えて情報戦もあって、なかなか利害関係抜きで冷静に情報を分析することは難しい。しかし、幸いにして日本は、直接の当事者ではなく、前線に兵士を送り出して血を流したわけではないので、戦っていたイラクや合衆国などの当事国の人には見えていなかったことを、きちんと記録に残すことができる。日本はそういう国として、後の歴史家から高く評価されるような記録に残すことができるし、歴史的な視点から考えると、そうすることが日本の大切な役割ではないか。

・北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国)については、笑い話みたいな情報ばかりが流されている。メディアは視聴者にそういう情報ばかりを流し、また視聴者がそれにのせられて面白がる。こういう構図になっていて、これでは、問題のありかや重大さを曖昧にしてしまいかねない。

・偏りのない報道、事実に裏付けられた真実の報道が必要ということだが、何が「真実」なのか、「中立公正」なのか、それを誰が判定するのかということには、なかなか答えが見つからない。どうしても、メディアの価値判断が入らざるを得ない。ということになると、結局は視聴者が判断せざるを得ない、そういう心構えをして情報に接するという習慣、あるいは能力を身に付けないといけないということになってくる。

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