番組審議会

第98回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成16年11月25日(木) 午後3時
2. 課題番組:「中四国これが噂の温泉旅館」
          11月3日(水・祝日) 14時00分~15時25分(85分)放送
3. 記事の概要:
・冒頭の番組のタイトルロゴの横にある「美味・絶景は当たり前」という文字が見えにくい。

・「美味、絶景当たり前で、しかもプラスアルファ」の旅館を探すのはさぞかし大変だったのではないか。

・番組の組み立てとして、中尾彬さんは松本さんと一緒に旅館めぐりをし、斎藤陽子さんは、女一人でしっとりとした旅を楽しむという設定だが、どうしても中尾さん、松本さんの部分が前に出てしまい、斎藤さんの部分が目ただなくなってしまっていた。

・番組では全部で24件の旅館、施設が紹介されていますが、どの県にあるのかとか、その他何かのコンセプトなり、基準なりで整理しないと、ここと思えばまたあちらという調子で、ちょっと散漫な感じがした。

・中尾さんについては、「ぷっすま」にも出演しておられて、よく拝見するが、発言に説得力があり、核心をついた的確な意見をおっしゃる方で、この番組の中でも、旅館の人へのアドバイスの一つ一つが納得できるもので、キャスティングとしては成功している。

・温泉や旅館が紹介されると、最後の方で場所案内の地図がスーパーで出てくるが、目的地の場所を示すマークの色が良くないのと、露出時間が短すぎるのと、両方で見づらく、分かり辛い。また、文字も細かすぎた。この時間に家に居る人の中には、お年寄りも少なくないと思うので、もう少し親切にしてあげるとよかった。

・ホテルのCMが入っているが、これがいったいどこにあるホテルなのか皆目分からず、インターネットで調べてようやく判った。簡単なことではないとは思うが、こういう番組なので、できればCMにも少し配慮があれば、もっと良かったと思う。

・この番組がこの中四国ブロックだけで流れるのなら、あまり支障はないかも知れないが、もし他県でも放送されるのであれば、地図について、もっと親切にするほうが良い。

・こういう番組をキーステーションが作ると、確かに全国の名所を隈なく回って、そつのない番組ができるが、視聴者側からすると、なんとなくつまらない、「確かに良いところみたいだけど、こんなところには行けない。泊まれない。」というような気持ちになることがしばしばある。しかし、こういう中国・四国というような括り方だと、もう少し「行けるかも」というような、現実味を帯びた期待感を持ちながら見ることができる。

・放送時間の設定という点では、確かにみんなに見てもらうにはちょっと苦しい時間帯だ。しかし、内容的には、いくつかの場所に興味を持った。番組の意図としては、まずまず成功しているのではないか。

・サブタイトルの「美味・絶景は当たり前」という謳い文句については、確かに今、多くの人が旅番組などを見て感じていることで、核心を突いていると思う。それだけに、この一言を入れたことによって視聴者の期待感は膨らむので、制作する側からすると、この期待感を裏切らないような番組を作らなければならない。そういう意味では、思い切った文句で、ずいぶん勇気が必要だったのではないかと思う。

・こういう番組をローカル局だけで作ると、往々にして、レポーターが軽薄な感じになったり、訪問先に媚びるというか、なんでもかんでも大げさに、「うわ、凄くおいしい」「すばらしい」「信じられない」とかいう調子で、安っぽい宣伝のような番組になることがあるが、この番組の全体の印象としては、そういう要素はなかった。

・松山では3つの旅館が紹介されているが、どれも大型施設で、せっかく3つ取り上げるのなら、そのうち1つぐらいは、中小の渋めのところを紹介して、観光地としての層の厚さを感じさせても良かったのではないか。

・今、旅番組は、女性にとっては見ておきたいカテゴリーの番組になっていて、自宅で見ることができないときは、ビデオで録画してでも見るという人も少なくない。今の女性の眼は非常に肥えていて、かなり細かいところまでチェックが入る。そういうことからすると、斎藤さんの女一人旅という設定よりは、友達と二人での旅とか、物心ついた頃の子供を含めた家族での旅とかいう設定のほうが、視聴者の多様なニーズに応えられたのではないか。

・今度こういう番組を制作するときには、九州も入れて、「美味・絶景は当たり前」という切り口はとても良いので、そのまま活かし、「美味・絶景プラスアルファ」のうち「プラスアルファ」の部分にこだわった、濃厚なプラスアルファのある番組にしていただきたいものだ。

・85分という時間は、少し長いなと感じる人が多いのではないか。何回かに刻んで放送するのも一計かと思う。

・CMのメッセージが番組のコンセプトとよく調和していて良かった。

・松山の部分が、他の場所に比べて今ひとつ魅力に欠けている。もっと他に紹介すべきことがあったのではないか。

・営業的な要請だったのかも知れないが、特定のホテルだけ極端に長い時間をかけて紹介されていて、ちょっと不自然な感じがした。

・「エステができます」というような紹介もあったが、いまどきエステは珍しいものでも何でもなく、大げさに取り上げるほどのことではないと思う。

・地図が、ちょっと不親切で、もっと分かりやすい表示方法があったと思う。

・レポーターについては、紹介する旅館のコンセプトに合わせて、ここは家族連れとか、ここは女二人旅とか、ここは一人旅、というように、細かく設定を変えて紹介すれば、もっと伝わるものがあったのではないか。

・85分という時間が長く感じたのは、あっちこっち細切れに、飛び飛びに紹介しているからだと思う。もう少し統一感が欲しい。

・番組全体としては、いい番組だし、録画して保存する価値のある、旅の参考になる、役立つ番組だ。

・肩のこらない番組で楽しく見られた。楽しい番組とはいえ、やはり85分というのは、とても長く感じた。これは、時間の長さそのものもさることながら、24の旅館、施設を次から次に紹介されると、初めのうちは、「なるほど行ってみたいな」などと思いながら見ていられるが、最後の方になってくると「もう分かった。勘弁してくれ」というような気持ちになった。少しずつ、何回かに分けたほうが、もっと頭に入ったのかも知れない。

・番組内容そのものについては、特に取り立てて言うようなことはないが、日本人は温泉が好き、特に、露天風呂が好きなので、このような番組は、ある程度視聴率を確実に稼ぐのではないか。

・どの業界でも同じことではあるのですが、こういう観光の世界、旅行の世界での旅館の競争というのは、とても厳しいものだなということを、この番組を見てつくづく感じた。

・実はこの番組を見ながら何度か眠り込んでしまった。そのおかげで少しずつ見ることになり、中身は頭に入ったように思う。ただ、眠くなるのは、私の癖のせいだけではなくて、やはり、とりあげた旅館の軒数が多すぎたということもあると思う。これだけの数の旅館、施設を紹介すると、何だかカタログみたいな感じになってしまう。

・これからの温泉のあり方として、例えば何か御馳走が山ほど食べられるというのは、もはや魅力にはならない。自分の好きな、本当に美味しいものが少しだけあるほうがいい。これは、ある人の指摘だが、何故日本人は海外旅行が好きなのかというと、一つには、外国では「ほったらかし」にしてくれる。日本だと「いらっしゃいませ。何になさいますか。こちらのこれは○○でお得ですよ。」というような調子でまとわりついてくる。しかし、その割には、いざ帰るとなると、早く帰ってくれと言わんばかりの態度をする。これからの旅館・観光というのは、こういうものではいけない。地元の人、旅館の人との人間的な関係が鍵になる。地元の人も、旅行客も同じように楽しむ。「地元の人」対「観光客」というような図式では、人は喜ばない。そういう流れがきていると思う。そういう意味で、旅館が何でも取り込んでしまうというのも古い考え方だと思う。旅館が温泉も、美味しいものも、何もかも自分で提供できるようにしてしまうというのは、考え方としては古い。今の若者は、そうではない。道後温泉にくる若者も、多くは素泊まりで、美味しいものは、事前に調べておいて、旅館・ホテルではなく、別の店にいって食べるというのが今の流れだ。「泊食分離」などという言葉が出来ているが、寿司なら寿司のうまい店と旅館とを組み合わせて売る。こういう方向に向かいつつあります。旅館から外に客を出さないというのではなく、地元の人たちとも連携してもてなす。そういうところが伸びていくのではないか。番組の中でも、地元の人と一緒に歩くという試みをしている国民宿舎が紹介されていて、地元住民との繋がりという要素を全面に出している。それを、広島県の湯来温泉の人たちが勉強にきているというのは、いいことだ。旅行者をお客さん扱い、よそ者扱いしないで、普通に接する。地元の人たちの普通の暮らしに触れる。そして、食べるものも、地元の人でもめったに食べないような御馳走というようなものではなく、まずまず普通に食べているものを食べる。しかし、それがおいしい。そういう方向性が見えている。こういうところは、たいへん興味深く思った。旅館の規模についても、絢爛豪華、巨大な設備ではなく、むしろ、小さくて静かな、ゆっくりできる旅館、そういう旅館の時代が来ている。

・ホテルの所在地の間違いがあった。よその人が「あのホテルに行ってみたい」と思ったときに、文字のスーパーが間違っていると、とても苦労すると思う。そういう部分は細心の注意を払っていただきたい。

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