２０２３年２月に松山市のコインランドリーで高齢の女性を殺害した男の初公判が１７日、開かれました。
起訴状などによりますと松山市河野中須賀の無職、中川晃成被告（２３）は、自宅近くのコインランドリーで中川千代子さん（当時７１歳）の背中と胸を包丁で刺し、殺害したなどとされています。
鑑定留置を経て行われた初公判で、中川被告は起訴内容を認めました。
続く冒頭陳述で検察側は、当時、中川被告が
就労支援事業所から一般企業に転職しようとして失敗し、そこから勤務態度が悪くなり、支援事業所から退職勧告を受けたと事件前の状況を説明しました。そしてそれを母親にも責められるなどする中で、どうしようもない気持ちになり犯行に及んだとして、犯行時に精神疾患はあったものの、刑事責任を問うことは可能だと主張しました。
一方、弁護側は、中川被告が当時、判断力や行動をコントロールする能力が低下した心神耗弱状態にあり、減刑されるべきと主張しました。
中川被告の裁判員裁判は２４日に結審し、３１日に判決が言い渡される予定です。