番組審議会

第81回 放送番組審議会議事録

1. 開催日時:平成15年3月25日(火) 午後3時
2. 課題番組:「スーパーモーニング」
          毎週月~金曜日 午前8時00分~午前9時55分(1時間55分)放送
3. 記事の概要:
<番組全体について>

・この「スーパーモーニング」は報道番組とワイドショーの中間に位置し、また、ニュースというよりは、問題提起の場という感じであり、そういう意味で鳥越俊太郎さんの存在は大きい。

・朝のワイドショータイムの番組なので、くだけた話題の番組かなと思っていたが、実際に見てみると意外にも真面目に取り組んでいる番組である。「ニュースステーション」ほど本格的ではないが、前半はニュース的な話題、後半はバラエティ的、ワイドショー的で、前半と後半でバランスが取れている。

・真面目な話題を、テレビ朝日らしく真正面から真面目に取り扱っている。ただ、受け止め方によっては、お高くとまっているとか、高いレベルの番組内容にしておいて「ついてこい」みたいな感じを受ける人もいるのではないか。

・2時間通してみると、大変疲れた。この約2時間の番組を最初から最後まで全部通して見るということには、たいへんな努力が必要なのではないか。そういう視聴者はいったいどの程度いるのだろうか。おそらくテレビをつけっ放しにしておいて、時々興味をひく話題のときに覗き込むというような見方がされているのではないか。

・前半と後半で内容がこれほど違う番組を全編通して見る人はどのくらいいるのか疑問を感じる。

・主婦はこの時間帯には家事などに追われているので、一つの話題が長いと持ちこたえられない。また、井戸端会議での話題性という点からいうと、政治の話よりは、やはり芸能ネタのほうが関心度が高いと思う。ただ、番組の内容が全部政治ネタでも困るが、全部が芸能ネタというのも困る。考えさせられるタイプの話題も、チャンネル選択という観点からは、なくてはならない話題である。

・国際情勢というものは大切な問題なのだということは分かるが、生活を切り盛りしている主婦にとっては、晩ご飯の献立や、スーパーの安売りや、ボーナスがゼロになったら住宅ローンをどうするか、というようなことも現実の切実な問題である。そういう主婦の目線にも下りてみて、この時間の番組作りをしてほしい。これがこのまま、国際問題のような部分のウエイトばかりがどんどん重くなっていくということになれば、「ニュースステーション」が二つできるようなことになってしまう。

・イラク戦争については、どこか一つの勢力の情報を垂れ流すのではなく、戦争には「情報戦」という部分があり、それを前提にしたうえで様々の情報を受け止めなくてはならないのだということを、視聴者に対してくどいくらいに強調し、前置きをしながら、易しい表現でニュースを伝えて欲しい。今は、視聴率がどうこうということよりも、情報戦の中で、モーニングショーがどちらのプロパガンダにも乗せられないためにはどういう情報の扱い方をすべきか、話題のとりあげ方をすべきか、ということについて真剣に考えて欲しい。いずれ真価を問われるときには、そういうことが評価されていくのではないか。

・ゲストの議論が白熱し、渡辺宣嗣さんが懸命に事態を収めようとしてたが、収拾がつかず、まとまりのないままで終わってしまったことがあった。なぜこんなことになってしまうのか、なぜ誰もこの事態を収められないのか、公共の電波をなんだと思っているのかという気持ちになり、見ていて非常に憤りを感じた。

・ゲストが、イラクへの武力行使について、いわゆるXデイ(開戦の日)を「21日(米国東部時間)」と予想し、ピタリと的中させた。そのころは、まだ武力行使の有無自体が分からない状況であったので、そういう段階で事態の展開を読み切る、そういう人を呼んでいる、しっかりした人選だと思った。

・オープニング曲は、リクエストで決めているということで、面白いが、オープニング部分が終わって、番組の内容に入るときの話の転換がいかにもぎこちなくて違和感がある。

<キャスターについて>
・渡辺宣嗣アナウンサーは安定感があり、たいへん器用な方だと思う。ただ、親しみやすさという点ではどうか。もう少し親しみやすさを前に出すと良い。

・渡辺宣嗣アナウンサーは、見る人によっては、ニュースステーションでの久米宏さんの「代役」的なイメージもあり、また、鳥越俊太郎さんという存在感のある方がおられるので、鳥越俊太郎さんがメインキャスターのように見えてしまうと感じる人もいるのではないか。

<その他>
・ワイドショー番組の視聴率の高低は、番組で扱われている内容の「硬さ」が大きく関係していると思う。

・新聞のラ・テ欄のサブタイトルは大袈裟すぎる。走りすぎた大袈裟な表記を止めれば、さらにニュースに近いイメージになり、より多くの人に理解され、見てもらえるのではないか。

・CMの入れ方について、この番組に限ったことではないが、話題が煮詰まってきて、いよいよ核心部分にきたぞと思うところで、「……はCMのあと」とかいう形で、CMが割り込んでくる。これは視聴者からみると不快に感じてしまう。やはり、CMは話題と話題の間に入れるのがマナーだ。

・民放各局ごとに「反戦」のニュアンス、思いが微妙に異なっている。戦争報道に限らず、凡そマスメディアから情報を得るときには、情報操作のことを常に意識していなければならない。視聴者はテレビを見る際には、いつもそういう心構えで見なくてはならない。

・真面目に一生懸命になって情報を伝えようとするテレビ局側の努力があり、他方では、それが一体どの程度視聴者に受け容れられるのかという問題がある。そのギャップを埋める努力が何か必要ではないか。そういう分かりやすさへの配慮のようなものは、スーパーモーニングにも感じられないわけではないが、「こどもニュース」的な番組が大人向けにも必要だと思われる。

<3月13日放送分について>
・被害者家族連絡会・救う会と日本政府・外務大臣との争いの本質は,北朝鮮に対する制裁措置の早期実施の是非にある。以前から被害者家族連絡会・救う会は制裁措置の早期の実施を求めており,日本政府がこれを拒んでいる関係がある。争いは,そこだけにあると言ってもいい。この番組では,この点が全く伝えられていない。あの内容では,何が争いになっており,被害者の家族が何に怒っているのか,視聴者には全く理解できないと思う。コメンテイターも理解しているようには見受けられず,非難は川口大臣の資質・官僚答弁に向かっていた。問題の本質は,全然違う。

・会談の内容を伝えるアナウンサーが「被害者を救済するための措置を日本政府に求めたのに対して・・」と言っていたことである。細かなところかも知れないが,ことさら「制裁」の語を落とした(「制裁措置」→「措置」)ところに,かわいそうな被害者,無為無策無能な外務大臣ということをことさら演出しようという意図を感じる。報道機関としての良識を疑わざるを得ない。

・川口順子外務大臣関連の映像が出ているときの、女性アナウンサーのナレーションの声色が暗すぎる、厳しすぎるのではないか。もともと、川口大臣は笑顔満面で話すというようなタイプの人ではないだけに、ナレーションが厳しいと、輪をかけたように批判が激しく感じられる。ナレーションは、もう少し柔らかいものでもいい。

・ゲストのコメンテータとしてやくみつるさんが出演していたが、他のコメンテータとは全く違う視点からコメントをしていて面白い。こういうコメンテータが入ると、話題が柔らかくなるので良い。

・ミニブタの話題は他の番組でも取り上げられていた。こういう話題は後追いの形でとりあげても、あまり意義がない。この程度の話題であれば、他にも話題があったのではないか。

ページの先頭へ

Get Adobe Reader
PDFマークがついてるコンテンツはAdobe Acrobat Reader4.0以上が必要です
Get Adobe FlashPlayer
このサイトをご覧になるためにはAdobe Flash Player7以上が必要です