番組審議会

第146回放送番組審議会議事録

1.開催日時:平成21年9月29日(火)午後3時
2.課題番組:「選挙報道について」
※「選挙ステーション」2009年8月30日(日)19時56分~27時30分(454分)
3.議事の概要:
・愛媛は、特に一区が全国的にも注目を集めていました。この日仕事で私は福岡でした。期日前投票者のひとりです。私が投票所に行くと、行列で、期日前投票者が多いことを実感しました。こんなことはこれまでありませんでした。選挙の日、福岡のホテルでテレビを付けたら、こちら福岡も大変な事になっていました。「山崎拓落選」「古賀、危ない」「麻生は、大丈夫だ」さらに九州なので、「長崎で久間、落選」など、とにかく速報が入り乱れて、愛媛の注目区の情報など流す間もない程凄い騒ぎでした。さて、お送りいただいたDVDで選挙ステーション拝見しました。最初の出口調査結果の所で、アナウンサーが、何故、郡さんの分だけパーセンテージを言ったのかは意味不明ですが、選挙自体が3区以外激戦で、結果が読みにくいこともあり、アナウンサーと記者の方とのやり取りを興味深く見ることができました。「有権者の声」のコーナーでは、女性のインタビューが多く、さらにその声が生活や社会問題、それについての自分の気持ちを明確に話していることが印象的でした。これまた、今回の選挙は何かちがうと思った次第です。愛媛2区の所で、記者の方の解説と映像が違っていた(桜内氏の事を言っている時に山本氏の映像だった)のが残念に思いました。もう1点「開票は続いていますが出口調査の結果等から当選を果たしました」とあったのですが、まだ開票54%で、開票が残っているのに,「こういう伝え方は適切なのかな」といつも思います。出口調査はそこまで確かなものなのでしょうか。最後に塩崎さんのインタビューで質問者のアナウンサーと記者の方をワイプで抜いて登場させていました。これは対話感が出て、とても良かったと思います。

・選挙ステーションに関わらず、今回の選挙における報道の影響力、今回の政権交代はマスコミに非常に影響を受けたようなことも言われています。ある自民党の幹部は「今度の選挙はマスコミに完全に負けてしまった」というコメントまで出しています。マスコミ、報道によって世の中の風の流れがそちらの方に吹いていたのは現実なのか、反自民という形で、一回、野に下れという風潮を作ったのも案外マスコミの力が大きいのではないかと思っています。一方では今回の民主党の大勝は非常に不安な、名古屋の棚からぼた餅のような形での議員が政界に国政に出て、我々のいわゆる国の行く末を任せてよいのかという疑問、不満や不安が出てくるような気がします。しかしながら総意で決まった議員なので何らかの勉強をしながら国政に携わっていくと思っています。今回、本当に大きな議席を獲得して政権交代という4つの文字の通り、308議席獲得しています。来年の参議院議員に向けてこの風がずっと吹き続けるのかどうかは分かりませんが・・・選挙にマスコミの影響があったのではないかということで、公平公正な立場であるべき報道と、今回の流れを作ったことも含めながら、皆さんのご意見を聞きたいと思います。

・先ほどの委員のコメント、愛媛2区のところは4区ではないかと思います。桜内氏や山本氏は4区だと思います。3区以外が激戦と書いていますが、本当は2区以外が激戦であったと思います。2区も激戦とあります。
 選挙報道について、委員長も言われたようにマスコミの影響が大きいということは事実だと思います。興味があり他の国のことも見てみました。イギリスはとてもマスコミの影響は大きいみたいです。マードックが持っている夕刊紙の影響で労働党が勝ったり、保守党が勝ったりするので、確かに誘導というと語弊がありますが、非常に公平、不偏不党であるべきと言いながらも、事実なっていないと思います。どうしてもそうなるのでしょうか?日本のみならず各国も少なくとも選挙をやっている国は段々とそのような傾向が出てきているのは事実だと思います。良い悪いは別としてマスコミの影響は大きいと思います。まず気がついたのが、出口調査です。どうしてあのようにバンバンやるのかなと思います。事実他局が誤報を流し犠牲者も出ています。選挙報道の時にどうして各局競ってやるのかなと思います。新聞の世論調査を見ると調査方法、一応サンプル数など書いていますが、テレビは全くサンプル数も書いていなく、確率も言っていません。円グラフでぱっと出しやっているだけです。「このような出口調査ではこのような結果が出ていますが、当たる確率は何%です」とも言っていません。非常に非科学的だと思いました、1分2分でも他局より早く当確を打ち、自社の報道を際立たせたいという競争心ではないかと思います。1時間2時間すれば確実に分かることですので、どうしてそのようにやるのかなと思います。事実、永江氏51、塩崎氏49で、実際とはかなり違います。今治も47、45であり、結構誤差があります。これは今後、出口調査のことについては真面目に真剣にやっていただきたいと思います。しかも放送局自体も犠牲者まで出し、そのようなことをするのはどうかと思います。今回の選挙ステーションの記者のコメントで、村上氏の勝利のところで、結構僅差でしたが、「最後は村上氏の底力を見せた、岡平氏は伸ばせなかった」と言っていましたが、大善戦だと思います。民主党公認であれば全く結果が分からなかったと思います。社民党公認であれば、あそこまで票が出たのかは分かりません。「そうとう大善戦だった」というコメントが正しいのではないかと思います。「自民党の底力」ではなく、本当に冷や汗ものだったと思います。捉え方が全く違うという感じを受けました。出口調査については今後問題があるのではないかと思います。確率の高い、精度の高い、統計学的にもしっかりとしたものをやるのであれば別ですが、どの程度の精度でやっているのか分かりませんが、少し雑ではないかと思います。有権者が慣れてしまい、自分が入れた人と、投票場を出た時にマスコミに囲まれ聞かれていますが、違う人を言っているというのをだいぶ聞きました。その辺の誤差まで入れて考えないと出口調査もますます当たらなくなると思います。

・今回ほど、小選挙区と比例区とで一貫した投票ができたのか?結果が比例区の民主が躍進した、特に四国がそうだと思いますが、保守王国の愛媛は1.2.4区まで自民が死守をしていた中で民主党が3議席取り、個人の思い、例えばしがらみと、そういったものの投票の大変さがにじみ出ていた気がします。

・選挙と報道、大変難しく簡単には言えない面もあります。総論として言えば選挙報道は当然必要です。選挙報道が風を呼ぶ、と聞き取れる発言がありましたが、そうではありません。ベーシックに何かが動いており、それをマスメディアが捉え、相乗効果は少しあるかもしれませんが、基本的に風を吹かしているのは報道ではありません。基本的には今どのような情勢なのか、どのような民意が胎動しているのか、そのような存在があるので、そういった報道があります。順番が違うのではと思います。今回の選挙は、308民主党が取ったという事は、マスコミがそれを作ったという事ではないと思います。勝ちそうだから、勝ち場にいたいというわけではありませんが、基本的には地元の議員うんぬんかんぬんではなく、日本をどうするのかという時の選択として今度の選挙を捉えたという事です。自分の1票が色々なことを変えられる。直接民主制ではありませんが、大統領みたいにオバマ氏を選ぶということはありませんが、政権を変える、ノーと言える、非常にダイレクトな投票行動が世の中を大いに変えるという確信を有権者は得たという意味では歴史的な選挙だと思います。またその意識でやったと思います。それをマスコミは同じように、車輪のように周り報道したと思います。全部が良いとは言いませんが、国民の選択を報道がきっちりとフォローし、最後まで届けたという意味では選挙と報道というのは今までになく国民に寄与したと思います。個人的な意見ではありますが、各論で言うと出口調査は必要と言いますが、サンプル数や科学的な統計学的な意味合いからしても、果たしてそれはどうなの?という議論はあると思います。現に、稚拙な道具として使うと誤報につながります。ですが、同じようなレベルで当落判定に携わっていますが、本当に綱渡りみたいなことをやっています。これが科学なのですか?ちゃんと十分な取材に基づいているのですか?と言われると、非常に恥ずかしい限りです。間違わないように一生懸命に何かはしないといけない、精緻な積み上げがあります。読者や視聴者から見ると、具体的に聞くとビックリするぐらいだと思いますが・・・どうしてそこまでやるのかと言われると、特に放送、メディア系の激しい速報合戦があります。いらないのでは?という意見もあります。私自身も社内でそういったことを言っています。新聞で言えば宇和島に来る新聞が、大阪本社の締め切りが一番早いので午前1時半です。午前1時半になった頃には、わが社の当落判定では民主党300越えています。特に世の中の情勢は分かっているわけなので、新聞社にとってみれば、別に午後8時の開票と同時に、いきなり200何十人と打ち、実はANN系と、朝日新聞の協力で打っていますが、圧倒的に最初から独走でしたが、新聞社にとってみると必要ありません。午前1時半に党が並び、その競争なので・・・やはりネットと放送局とがあり、「用意ドン」ということで、全面否定するよりも、できるだけ早い方が良い、早く知らせたいということがあります。選管など開票作業されている方もとにかく正確に早く、正確に知らせるだけではなく、早く知らせようと、彼らもそう思っています。電子投票になれば、リアルタイムになりますが、10年くらいの単位でおそらく電子投票になると思われますが、それまでは確かに問題はありますが、運用を間違えなければある程度の選挙情勢を知らせることは、マイナスよりプラスの方が多いと思います。

・報道関係者だけあり、風を吹かせているのは報道ではないと言いますが・・・私も個人として去年の秋頃からいつ解散かといわれる中で1年近く見ている中で、報道というよりも全般的な放送の中での取り上げ方が、麻生バッシングみたいな内容もあったのではと思います。だからと言って民主党がどれだけ良いのかという事は取り上げていなく、捉え方で個々違うのかと思います。メディアの速報合戦しかないと言われていましたが、正にあと10分20分遅れたからと言って国民には影響はなく、電波と活字の違い、放送の関係の違いも当然出てくるとは思いますが、それで視聴率が変わってくるかと言うと、私はそういうことはあまりないのかなと思います。なぜ1秒を争いながら選挙速報を、当確と出すのかなと疑問があります。多くの割合で国民は持っていると思います。現場に、どうしてそういうことをするのかともう一度聞こうかと思っていました。

・選挙速報で求められているのはスピードと正確性であると思います。そのスピードと正確性の両立はなかなか難しく、どこで調整をするのかということが求められていることです。報道機関としては両方求められ、間違えてはいけないということでされているのは当然です。視聴者から見ると、報道機関が間違うか間違わないかということよりも、報道機関がどのような資料に基づいて結論を出されているのか、出口調査であれば、どこでどのようにデータを取り、何人の人からどのような形でデータを取っているのかということを示していただくことにより視聴者としては、そのデータをどの程度信用できるのかという判定ができると思います。ブラックボックスの出口調査によりますと、とありますが、視聴者から見るとブラックボックスに見えるところを、もう少しどのようなデータがあるのか示していただき、当確を出すにあたり、裏ではどのような手続きを踏んでいるのか?選挙管理委員会のところでどのようなデータをもらい、出しにくいとは思いますが、誰がどのような判断をしているのかということをあらかじめルールを教えていただくと、その当確が絶対正しいものではなく、報道機関があるルールに基づいて判断したものだということが視聴者にも分かると思います。速報と報道ではなく、選挙を報道というテーマで言うと、公平であることは求められていると思いますが、公職選挙法の関係で、日本の政治活動や選挙活動が他国と比べてどのように制限されているのか、例えば個別訪問が禁止されている、それによって選挙活動にお金がかかると言われていますが、個別訪問によってどのようになるのか、選挙の活動と結果だけではなく、その中間にある手続きや選挙活動の法律がどうなっているのか、ということも取り上げていただくと、また別の視点から選挙と報道を見られるのではないかと思います。

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