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NEW 2025年01月20日(月 ) 18:23

南海トラフ地震臨時情報1週間 松山市の防災士は訓練 必要な備えは【愛媛】

南海トラフ地震の臨時情報が13日に発表されて1週間、高まる防災意識と今すべき備えについて松山で取材しました。
19日、松山市の番町小学校に集まっていたのは、防災士の資格を持つ市民たち。
実践的な災害対応を学ぼうと市が開いた訓練に、およそ40人が参加しました。
震度6強の地震の発生を想定し、避難所を設置、運営します。
(運営役)「毛布が欲しい人がいたんですけど4枚しかなかった」「4枚しかなかった?
足りてないものについてはリストを作っておくようにお願いをいたします」
よぎるのは1週間前の地震です。
1月13日に発生した日向灘を震源とするマグニチュード6・6の地震では、南海トラフ地震臨時情報の「調査中」が発表されました。
その後調査は終了し「巨大地震警戒」や「注意」は発表されませんでしたが、参加者からは「臨時情報を受けて、南海トラフ地震の予兆かなと思って、危機感が増しました」などと話します。
訓練では電気などのライフラインが完全に止まる状況も想定され、参加者は「明かりがないと動きづらいと思いますので、明かりを用意すること、懐中電灯持っている方がいれば」などと話し、暗闇の中でいかに安心できる避難所運営をしていくかを考えていました。
そして「こういう研修や現場を通して、気づかない点に気付くことも重要な知見の一つかなと思います」などと感想を話します。
またリーダーとしてチームをまとめた女性は「避難者に正しい情報を正確に伝えながら、自分が何をする役割なのかをきちんと把握して協力することが必要になってくるので、それぞれの役割を頭の中で考えながら回していくことが必要と感じました」などと話していました。
発生が予想される、南海トラフ巨大地震。
私たちはどう備えるべきなのでしょうか。
愛媛大学防災情報研究センターの二神透副センター長は、先日引き上げられた南海トラフ地震の発生確率に注目し「30年以内に80パーセント程度ということですので、かなり高い確率で発生すると思います。いつ起こってもおかしくない地震なので、今から一人ひとりが備えていただけたらと思います」などと話します。
そして、最低1週間分の水や食料、簡易トイレや明るさの強い懐中電灯などのほか、今の時期ならではの備えも重要だと話しました。
「防寒対策が不十分であれば、せっかく助かった命が寒さでなくなってしまうかもしれない。非常持ち出し袋の中に防寒着を入れておく、マットレスとかがないと冷えて寝れないので、そういうものを事前に準備しておく必要があるんじゃないかなと思います」