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NEW 2025年02月21日(金 ) 19:35

不同意性交等致傷の罪に問われた男に懲役13年の実刑判決【愛媛】

見ず知らずの女性を脅して性的暴行を加え、けがをさせたなどとして、不同意性交等致傷などの罪に問われた男(30)に21日、懲役13年の実刑判決が言い渡されました。
判決などによりますと、東温市横河原の理容師の男(30)は去年5月、松山市内の路上で面識のない女性(当時26)の口を背後から塞いで脅迫し、意思表示ができない状態にさせて公園に連れていき、性的暴行を加えて全治1週間のけがをさせた上、性的な動画を撮影するなどしました。
これまでの裁判員裁判では、被告の男が女性を脅迫したかどうかや、意思表示が困難な状態にさせたかなどが主な争点となっていました。
そして検察側が「騒いだら殺す」などと脅して犯行に及んだと主張する一方、被告の男は起訴内容を否認し、弁護側は「同意があった」などとして無罪を主張していました。
21日の判決公判で松山地裁の渡邉一昭裁判長は「被害者は被告人が加えた暴行や脅迫による恐怖で、同意しない意思を示すことが困難な状態だったという以外に考えられず、同意をしていたとみるのは非常識だ」などとしました。
そして「被害者を逃げられない状況に追い込んだ脅迫は卑劣かつ執拗で、悪質性が際立つ」とした上で「何ら落ち度がない被害者が受けた苦痛は甚大で、被告は裁判でも身勝手な言い分に終始し、反省の態度は全くなく厳しい非難に値する」などとして、懲役14年の求刑に対し懲役13年の実刑判決を言い渡しました。
弁護側は控訴について、内容をよく検討して決めたいとしています。