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NEW 2025年10月06日(月 ) 19:58

同僚の技能実習生の背中を刺したベトナム人の男に懲役5年の実刑判決【愛媛】

2024年6月、松前町の社員寮で同僚のベトナム人技能実習生の男性(当時35歳)の背中を包丁で突き刺し殺害しようとしたとして殺人未遂の罪に問われていたベトナム国籍の男(24)の裁判員裁判で、松山地裁は6日、男に懲役5年の実刑判決を言い渡しました。

判決などによりますと、ベトナム国籍の男(24)は2024年6月24日午後7時ごろ、松前町筒井にある社員寮の台所で包丁を使って同僚の男性(当時35歳)の背中を包丁で1回突き刺して殺害しようとして、全治6カ月の骨折などのけがをさせました。

これまでの裁判で検察側は、社員寮での喧嘩のあと腹を立てた男が「死ね」「殺してやる」などと言いながら男性の背中を意図的に突き刺し、「死ぬ危険性が高いことがわかっていながら突き刺した」などとして、殺人未遂罪が成立すると主張し、懲役10年を求刑していました。

一方の弁護側は、男は男性をけがさせる意図はなく、怖がらせようと考えて包丁を振りかざしたが、男性が避けなかったため刺さったもので傷害罪にあたると主張し、執行猶予付きの判決を求めていました。

6日行われた判決公判で、松山地裁の渡邉一昭裁判長裁判長は、無防備な被害者を背後から強い力で突き刺すなど「一撃で命を奪う危険極まりない行為だ」などとして、懲役5年の実刑判決を言い渡しました。
(求刑:懲役10年)

弁護側は控訴について、被告人と協議して決めるとしています。