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NEW 2025年11月13日(木 ) 17:30

「造るか抑えるか難しい…」酒米の仕入れ値高騰続き悩める酒造メーカー 山丹正宗の新酒初しぼり【愛媛】

米の高騰で影響を受けているのは、一般の消費者だけではありません。
酒米の不足や仕入れ値の高騰などの中、今治市の酒造メーカーで13日、新酒の初しぼりがありました。
今治市唯一の造り酒屋「八木酒造部」。
こちらでは13日、新酒の初しぼりがあり、出来上がりを祝うとともに販売の祈願をしました。
今シーズンの酒造りは、例年より一週間早く9月下旬に始まりました。
八木酒造部によりますと、昨シーズンは酒米が不足して仕入れ量が希望の7割に届かず、酒造りは計画の8割ほどしかできませんでした。
また、今年も希望通りに新米が仕入れできるか不透明な状況で、今のところ生産量の見通しは立っていません。
さらに、酒米の仕入れ価格も高騰。
2024年は前の年から18パーセント上がり、2025年はさらに7割以上あがる状況で、4月には、ほぼ全ての商品を1割値上げせざるをえなくなりました。
【八木酒造・八木伸樹社長】
「(仕入れ値が)高くてもあえて造るのか、造らずに抑えるのか、難しいところです」
諸経費のアップも加わり、厳しい状況の中、初しぼりについては麹菌を替えるなど工夫し、まろやかで味わい深い味に仕上がったということです。
初しぼりは、昨シーズン並みの720ミリリットル入り5000本を出荷予定で、17日から愛媛県内の酒販店を中心に全国で販売されます。

(11/13 17:30 タイトルを変更しました)