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NEW 2025年02月11日(火 ) 12:24

田丸雅智氏「想像が行き届いていてすごみを感じた」 坊っちゃん文学賞・大賞は…【愛媛】

松山市が主催する「第21回坊っちゃん文学賞」の大賞が7日決定し、福岡県の髙山幸大さんの作品「恩返し」が選ばれました。
坊っちゃん文学賞はショートショートに特化した文学賞で、今回は過去2番目に多い8341作品が寄せられました。
大賞に選ばれたのは福岡県の髙山幸大さんの「恩返し」で、主人公の育ての親である高齢の女性がアルツハイマー病にかかり、それをきっかけに女性の世話をするようになった主人公が、自分の幼い日々が記された女性の日記を手に入れます。
そして日記に書かれた、当時してもらったことを主人公が女性にしてあげると、不思議なことが起こり…というストーリーです。
審査員長で作家の田丸雅智さんは、「一読して涙がこみあげ、審査を中断せざるをえなかった。想像が行き届いていて、すごみを感じた」などと講評しました。
【大賞に選ばれた髙山さん】
「実の祖母が認知症になったことをきっかけに書き始めた物語で、祖母の葬儀があった日から、およそ7年かけて書き上げた一作です。この作品を書き上げて私自身、少し救われた部分があります」
大賞の「恩返し」は、今後、雑誌「ダ・ヴィンチ」に掲載されるほか、受賞した6作品は松山市のホームページに掲載されています。