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NEW 2025年02月26日(水 ) 13:03

歴史ロマンに思いを馳せて…西条市で出土の「舎利容器」公開【愛媛】

仏教信仰を広げる道具とされ、西条市内で出土した鎌倉時代の舎利容器が、保存処理を終えて西条市立東予郷土館で公開されています。
一般公開されたのは「金銅舎利容器」で、2023年10月に西条市の宮之内遺跡で見つかり、約1年にわたる保存処理を終えて今回公開されました。
実物は上下に分かれた状態で、また一つに合わせた形の複製も合わせて展示されています。
県埋蔵文化財センターなどによりますと、「金銅舎利容器」は仏教信仰を広げる道具とされ、高さ約2.5cmと小さく、銅の表面に金メッキが施され、五輪塔の形をしています。
13世紀、鎌倉時代のものとみられ、上下が別々に作られ、内部には釈迦の骨に見立てた舎利として青銅の粒が3個から4個納められています。
保存処理の結果、本来の金メッキの輝きが蘇る一方、容器の外側に付いた繊維片から絹の袋に納められて土に埋められていた可能性もあることがわかりました。
会場には連日、市民らが訪れ、展示ケースを覗き込んでは、約800年前の歴史ロマンに思いを馳せていました。

【県埋蔵文化財センター 松葉竜司専門調査員】
「特に塗金が光り輝く部分や布が残っている布目の部分をゆっくり観察してもらいたい」
金銅舎利容器は26日まで、西条市の東予郷土館で公開されています。