第145回放送番組審議会議事録
開催日時:平成21年7月27日(月)午後3時
課題番組:「ON&OFF えひめリーダーの素顔」
1.開催日時:平成21年7月27日(月)午後3時
2.課題番組:「ON&OFF えひめリーダーの素顔」
毎週月曜日 11時45分~11時50分(5分)
3.議事の概要:
・各界のトップを引っ張り出すことはあまりしていないので、その点では企画が良かったように思います。番組は、川越アナウンサーのやわらかなインタビューに答えてどの方もリックスした応答ぶりでした。が、少しきれいにまとまりすぎたようです。それはロケの場が大部分、ONつまり仕事場の事務室だったことです。仕事に関するONの映像はインサート程度にしたほうが良かったと思います。その点フジの尾崎氏の場合はスポーツジムで話を聞いたのでOFFに熱中することの大切さが具体的に出てきました。例えば、全農の重川氏の場合、自宅で酒を飲みながらギターを爪弾くところへお訪ねして話を聞くと良かったのではないでしょうか?プロ級のギターだと伺っています。聞きたかったです。つまりOFF に熱中する姿を紹介することでON、OFFの相関関係が見えてくるような気がします。事務所や役員室では映像も想像がつく上に答える側もONの姿勢で答えるので、話の内容も観念で理屈っぽくなってしまいます。なかなか見ることのない映像など聞くことのできにくい内容を「引っ張り出す」のが取材やインタビューの腕前だと思います。
・もう少し長い方が良いと思います。「あれ?」と思っている間に流れてしまいます。主人はそれくらい短い方が嫌味はなく良いと言っていますが・・・。人によって見方が違いますが、私はもう1、2分長ければ良いと思います。「伊予鉄道の社長はどんな人?牛乳を飲むようにと言われているが、らくれんの会長はどんな人?」と知らない人が多いと思います。今回のような番組があると、伊予鉄道の社長はどのような考え方で会社を切り盛りしているのか、らくれんはどうなのか?よく分かり良かったです。伊予銀行の森田氏はテレビで見るくらいで、実際に話されているのを聞いたり見たりする機会がなく、良い方だと感じることができ非常に良かったです。らくれんの会長と話す機会がありました。今までの会長は、あのようにたくさん乳牛を飼っている方はいませんでした。ですが今は2千頭にもなり愛媛で一番だと聞きました。それだけ牛乳に対して思い入れが強いと思います。「即実行」と言われていましたが、このような時期にそのような考えで取り組んでおりすばらしいと思います。お会いした顔と、テレビに出ていた顔は全く一つで、爽やかで清々しいものを感じました。愛媛の企業の方、色々な会の会長など、次々出していただくと、知らなかったことが分かります。発展企業の社長の考え方もよく分かり、勉強になりました。出演している社長は、同年代の方が少なく、若い方になってきている、時代が変わってきていると感じました。特にフジの尾崎社長は若く、スタイルも良く、魅力ある方だと思いました。
・日本放送文化大賞の作品、のべ16時間、計23本を見ました。それに比べるとあまりにもあっけなかったです。すぐ終わりました。そっと触ったくらいで終わりだと感じました。各界のトップを取材しているので、もう少し長く、もう少し掘り下げてみてはどうでしょうか?文化大賞の作品はどれも力作で感動する番組が多く、ウソがありません。この番組にウソがあるというわけではありませんが、OFFの部分も会社の宣伝に利用していると思いました。フジの尾崎社長はフィッタで汗を流すことがOFFと言われていましたが、本当のOFFは職場を離れた関係のないところに行き、関係のない空気を吸うことがOFFだと思います。本当にOFFなのかと思いました。ですが、これがOFFと言われると、取材をしなければならないと思いますが・・・。そのような点からすると掘り下げが少ないと思います。伊予鉄道の佐伯社長も愛媛FCの応援がOFFと言っていましたが、地元を応援するという姿、イメージは良いのですが、本当のOFFとは違うのではと思いました。らくれんの宇佐美社長は伊予弁で話し、また母親の話も出ており、親しみを感じました。高野連の会長は、高校の校長が現職であり、高野連という仕事が専業ではないので、その辺のことが一般に見ている人には分かりにくいと思いました。またらくれんもそうです。四国乳業という会社ではなく、寄り集まった中の代表が宇佐美氏です。他の社長とは異なるので、説明があった方が分かりやすいと思いました。高野連の方は高校生を「子供たち」と言っていました。小学校、中学校までは子供たちでも良いと思いますが、高校生は生徒などと言うべきだと思います。OFFの場面、また仕事のONに関しても掘り下げ、突っ込んだ取材があれば良いと思います。その為にはもっと時間が必要だと思いますが、物足りなさを感じました。最初は県内を代表する伊予鉄道、伊予銀行、JAなど、県内の大会社を取材することは自然だと思いますが、これからは別の視点で、小さいけれど長く続いている老舗や特色のある企業など、売り上げが大きいから価値があるとは限らないと思うので、長くユニークに地道にやっているところの社長や、会社には限らず他の団体など、いろいろな企業を発掘して取材してほしいです。見ている県民も、「愛媛県にはこんな会社、組織があるのだな」と認識を改めることができると思います。
・非常に短い番組であり、視聴者は、内容や深さはそれほど期待していません。愛媛県下の大企業、誰でも使ったり、行ったり、取引のある会社の代表者の顔を拝見することがないので、その方たちの顔や雰囲気、どのような話しぶりをされるのかが分かっただけで、良かった、意義があると思いました。気になる部分としては、毎回最後にココロンのマスコットをアナウンサーが渡す時、なぜか必ず後ろは若い女性職員だけを並べています。一緒に働いているスタッフや従業員の方を出すのであれば、若い女性だけではなく、男女別、年齢も色々な方を出すべきだと思います。そうではなく、若い女性をマスコット的に後ろに並べているだけであれば非常に問題であると思います。作り手側の文化、価値観がそこに現れてしまうので、気をつけた方が良いと思いました。
・放送時間が短く物足りませんでした。1回目を見る時に何も考えずに録画設定をし、期待しながら見ていたので、「もう終わっちゃった」というのが印象です。収録には時間をかけられていると思います。その中から選んだものを3分に収めていると思いますが、取材に行く前には下調べをしているはずだと思いますが、もっと突っ込んだり、くだけた感じに相手をもっていったり、そういった技術を研究されるのも良いのはなないかと思いました。BSジャパンでも企業のトップの方にインタビューしているのを聞くと、「うまく聞いているな、言葉巧みに聞いているな」と思いますので、もう少し勉強された方が良いと思いました。社長紹介場面では、誕生日などは出ていますが、出身地も出ると、「同郷じゃない」と感じられると思います。一度、南予に住んだことがありますが、その時はCMを見ても松山ばかりで南予中心のCMはあまりないので、同じ地方の名前が出ると嬉しいと思います。町の名前くらいまで出しても良いと思いました。第1、2回目までは着地点がどこに着くのだろうと模索状態だと思いましたが、最後に「この言葉は何ですか?」と出ることで引き締まった感じが出てきたと思いました。場所の話が出ましたが、社長室は社長室で一般人からすると「何があるのだろう」と気になる部分で楽しいと思います。時間的に両方は難しいと思いますが、社長室とお気に入りの場所など、ONとOFFの二面性を出すのであれば時間がかかると思いますが、工夫されたら良いと思いました。オープニングの曲ですがメロディーがありませんが、かえって色々な社長を取り上げるという意味で、無色透明であり、誰にでも合わせやすく良いと感じました。5分ではもったいないと思います。ココロンですが小さなものではなく大きなものをあげてほしいと思いました。
・県の代表する方たちの顔が出ていましたが、あまり会う機会のない方にとってはとても良い機会を提供される番組だという意見がたくさんありました。時間がもっとあれば掘り下げて深く分かってもらえると思います。小さい企業の方も発掘して取り上げてほしいという意見もありました。トータル的には良い番組という意見だったと思います。5分間でまとめることは難しいですが、一番すっと入っていける時間だと思います。私も5分のラジオ番組を持っています。数分の中で伝えたいことをまとめなければなりません。ましてラジオなので映像がありません。色々苦労していますが、同じような苦労があると思います。私くらいの年代になるとオープニングの音楽は耳につきます。川越アナウンサーの言葉が何と言っているか聞き取れません。声は聞こえてきますが、言葉が何と言っているのか聞こえてきません。「OFF」が聞こえません。何度か見ているうちに音に慣れて聞けるようになりました。リズム音だけでしんどく感じます。年代的に違和感の有り無しが別れ、難しい音楽だと思います。自然の音を重ねると少しは変わると思います。はだかのドラム音、リズム音だけが聞こえてくると、年齢の高い方にとってはしんどいものだと思います。50代半ばになると聴覚が変わってくるので、リズム音が負担に感じます。さりげないコマーシャル、フィッタをコマーシャルしている場面ですが、さすが企業人だと思いました。アナウンサーですが、もっと引っ張り出すインタビューになるよう、局の方にでもインタビューの練習をしてはどうでしょうか?