愛媛のニュース

NEW 2025年12月18日(木 ) 20:15

目指せ人材確保!県内企業独自の福利厚生とは【愛媛】

人口流出の進む県内で、人材確保を目指して職場環境の整備に力を入れる企業があります。

オリジナリティあふれる取り組みを取材しました。

松山市二番町にある1軒のバー。

【男性社員】
「三福管理センターっていう管理会社で働いています」

【女性社員】
「三福ホールディングスで経理の仕事をしいます」

こちらを利用していたのは、松山市内を中心に不動産業などを行う三福ホールディングスの社員です。

【男性社員】
「無料で利用できるのが、けっこう大きなメリットかなと思います」

三福では運営するバーのほか、ジムやカフェを展開するP-SPOなども会社の福利厚生として無料で利用できます。

この日も、グループ会社を横断する飲み会が活発に行われていました。

【三福広報・作間恵さん】
「三福で働いていることへのやりがいだったり、ここに所属している意識の向上には寄与しているのかなと思います」

この福利厚生は職場の定着率アップを目指しての取り組みで、他部署とのつながりにも貢献しています。

【作間さん】
「(P-SPOのように)どこかに行って福利厚生を使えることは、コミュニケーションが取れたり部署の垣根を超えて関係が築けたりすることでの働きやすさ(を生んでいる)」

IRC=いよぎん地域経済研究センターによりますと、愛媛大学と松山大学に通っていた大学生がそのまま県内企業に就職する割合は半分を切っています。

県外に出る理由としては「都会で生活したい」が最も多いものの、中には、給料や福利厚生に魅力を感じたことを理由に挙げる学生もいました。

四国内で医薬品の卸売を行う会社の採用担当部門の社員も、現状に課題を見出しています。

【アスティス人材開発部・田村栄子部長】
「(学生が)企業選びをするときに何に注目するかっていうと『福利厚生』っていう方がすごく多くて、給料ももちろんそうなんですけど、休日の数とか休暇の取りやすさが、学生が企業を選ぶ決め手になっているなとすごく感じます」

そこで、こんな休暇制度を設けています。

【アスティス・田村部長】
「自分の好きなときに好きな理由でお休みが取れる、有休の休みになります」

その名も「記念日休暇」です。

【女性社員】
「こどもの誕生日の当日かその前後で取ることが多いです。ちょっと特別感がありますね」

通常の有休に加えて1年に1度取れる休みで、自分や家族の誕生日などに利用する人が多いと言いますが、中にはこんな人も。

【女性社員】
「マラソンで推している人がいるんですけど、その推しがゲストランナーとして出ているマラソンに会いに行くために」

大好きな推しと会える、これも大切な記念日です。

【女性社員】
「私にとっては特別で、なかなか会えない推しなので、気合が入っている日になります」

【アスティス・田村部長】
「お休みを取ることに積極的な感じの取り方をされる方が多いなという印象があります。文化の醸成にも役立っているのかなと思っています」