放送番組審議会

2008年12月25日(木)

第127回 放送番組審議会議事録

開催日時:平成19年10月24日(水)午後3時
課  題:「当社番組、事業、イベント等の自社制作告知スポットについて」


1.開催日時:平成19年10月24日(水)午後3時
2.課  題:「当社番組、事業、イベント等の自社制作告知スポットについて」
3.議事の概要:
・ある日、朝から晩までじっとeatばかりを見るようにしてみた。CMについていうと、A社のものはものすごい早口で、文字も多く、それをアナウンサーが全部読むため、いったい何の告知が分からない。短い秒数でどのようにしてメッセージを伝えるのか、よく考えて欲しいものだ。また、テレビショッピングやCMの音声が強すぎて、スポンサーはこれが良いと思っているのだと思うが、実は逆効果だと思う。また、BホテルのCMもセンスがない。一カ所をじっくり映せばいいのに、細切れに次々とカットチェンジするため安っぽくなっている。いま私が注目しているのは「千手観音」だが、よくぞeatはこの公演を引っ張って来たものだと思う。ただ、告知CMについては、短い方は悪くないのだが、長い方で聴覚障害者を招待しますというバージョンは、早口で、文字の流れも速く、招待ということ自体はすばらしいのに、もったいないと思う。椿姫の告知は「純愛」というコピーなどが安っぽく見える。再放送物として「京都迷宮案内」を見たが、見て泣いてしまった。こういう良い番組はどんどん再放送すれば良いと思うす。また、自社制作の番組、ニュースボックスやのびサタはどんどん再放送すれば良いと思う。露出回数が多いと、情報が身近に感じられ、親しみもわいてくる。また、スタッフも再放送に堪えられる番組作りをして欲しいものだ。
・チャンネルジプシーという言葉がある。次々にチャンネルを変えてしまう時代だが、テレビには心地よさが必要だと思う。先ほどのご指摘のようにCMになると大音量になったりすると心地よさが失われる。「予報士は美人で天気何だっけ」という川柳があるが、肝心のメッセージの方は忘れていたりするものだ。eatのニュースボックスやのびサタについては、芝居気がなく、出ている人も良さそうで、心地いいと思う。心地よさもeatならではの心地よさだろうと思う。ただ、夕方帯はどの局も同じようなことをしているので、特にオリジナリティが大切だと思う。また、デジタル時代の盲点だと思うのは、文字の読みにくさで、細かい文字が非常に読みづらい、椿姫の告知など細かすぎて読めない。ココロンタイムの文字も文字数が多すぎると思う。また、全体に原稿が棒読みで硬く、心地よくない。原稿を読むのではなく、話すのだということを覚えて欲しいと思う。ココロン募金の告知のアグネス・チャンの語り口は心地よいし、30人31脚、ふるさとCM大賞もオリジナリティがある。こういうイベントをどんどんやるべきだ。また、心のほんわかとした人が作っているというのが、のびサタやニュースボックスの武器だと思う。視聴者と気持ちを共有できる人が番組を作っているのだということを実感できるような番組作りをすべきだろうと思う。
・テレビの番組にせよ、CMにせよ、全体的に短い時間に沢山入れようとして欲張っていて、結果として何も分からないということに陥っている傾向がある。対策としては、大切な情報については、後から再確認できるよう、ウェブサイトや携帯サイトを活用すると良いと思う。先ほどお話のあった亀田対内藤のボクシングは、亀田が如何にも悪丸出しで、個人的には非常に面白かったと思う。CMについては、入れるタイミングが大切で、CSで巨人対中日戦を見ていたら、中日の攻撃のところにCMを入れるなど、むちゃくちゃなことをしていた。
・新聞とテレビに共通して言えることとして、広告がウェブに取られて、なかなか不景気から立ち直れない。新聞にすら広告主の影響力が及びはじめている。いずれにせよ経営が成り立たなければ内容を充実させるなどということはできるはずがなく、経営の安定は必要な前提条件だと思う。テレビのバラエティ番組などは、いろいろ考えて、心地よい番組を永続させていくこともできると思うが、報道の世界では、金にはならない努力の積み重ねが大切で、報道は金食い虫といわれている。しかし、eatは腎臓移植問題でeatが他に先んじている印象を出せるし、どんどん記者やレポーターを出して、育っていく課程を見せることができる。等身大の努力を見せられる。一つの事実が世界を変える、そういう記事を書く努力が必要だ。テレビも新聞も感性への訴求力が強いので、記者やアナウンサーをどんどん出して、ファンを増やしていけばいいと思う。
・私はCMについては、意見を申し上げることができない。というのも、CMが嫌いで、CMに入ると他社にチャンネルを変えてしまうからだ。ただ、最近気づいたのは、全く同じ時間に同じCMをしているときがあり驚くことがある。私は何かを買いたいとは思っていないので、CMのあり方について私の意見を取り入れる必要はないと思う。ただ、「千手観音」の宣伝は美しいし、音楽も良いので、行ってみたいなと思った。テレビ番組やCMについて気をつけるべきだと思うのは、テレビは正に老若男女幅広い人々が見るので、内容をよく吟味する必要があるということだ。そうしないと、亀田選手のまねを子供がするというようなことになる。挨拶しないのが格好いいというようなことになるのは、全く困ったことで、礼儀や人を尊敬することの大切さを教えるような番組づくりをして欲しいものだ。亀田騒動の生じたのがこのテレビ朝日系列ではなかったということは、eatの放送番組審議会委員として喜ばしいことだ。また、最後にお願いのようなことを申し上げると、今「食育」が大切ということが声高に叫ばれるようになってきたが、「食育」とは何かということを理解していない番組が非常に多いように思う。ローカル局でも「食育」に関する番組を作って欲しいものだと思う。
・C社がオペラとピアノを比較したようなCMをやっているが、品性を疑いたくなる。C社も最近になって、あのCMをやめたようだが、eatがああいうCMをしていなくて良かったと思う。また「千手観音」の告知では、「聴覚障害者」を招待するという告知をしているが、「聴覚障害者」という言葉がよく理解されていないようで、誤解している人が多いように思う。ココロン寄席の告知では、公演日時が漢数字で出てくるが、視認性が悪いのではないかと思う。もっとも、ココロン寄席の告知自体はゆっくりしているので、よく見れば理解できる。また、いろいろなイベントの告知では、いろいろなBGMが流れるが、BGMによってイベントの宣伝効果が変わってくることも事実なので、よく考えて選曲されると良いと思う。毎年出てくる水上バイクライセンススクールなども、曲を決めておけば、認知度は上がると思う。のんびりサタデーについては、ラ・テ欄の表記を工夫して、プレゼントがあるとか、どんなコーナーがあるとかいうことについて、もっとわかりやすくすべきだと思う。また、テロップのチェンジを早くするときには、日時などの重要な部分を同じ位置取りにするなど工夫をすれば良いと思う。ココロン募金については、ドラえもん募金とは違うということだが、どちらがどのような募金をしているのか区別がつきにくいと思う。ニュースボックスで下一行のテロップを出しっぱなしにしておくなど工夫すべきだと思う。
・椿姫の告知については、確かにC社のCMは明らかに椿姫にぶつけていると思う。はっきり言って不快だと思う。どっちが好きとかいう問題以前に、そのような告知は不快だ。私の友人たちも揃って、あのCMは不快だといっている。ただ、肝心の椿姫の方だが、何となく行きたいと思わない。これは告知が悪いと思う。市脇康平アナウンサーの低いトーンの声が、恐ろしげに聞こえる。女性の高い声で夢を売って欲しいものだ。なんとなく歯がゆく、残念だ。のびサタについては、だんだんと良くなってきた。川越友佳アナウンサーは、しゃべり終わりの語尾が投げやりな感じなので、直すと良いと思う。ニュースボックスは、なかなか良くできている。特に、ニュースフラッシュはテンポが速くて心地よいと思う。ココロン募金の告知は、募金への行動を引き起こすための工夫が足りない。ふるさとCMの告知は、心を誘う良い告知だと思う。先ほど亀田選手の話が出ていたが、亀田選手の態度には腹が立つ。一言も謝らない。テレビが責任をもって頭を下げさせるべきだと思う。私は小学校を訪れると、しばしば「先生はどんな子供が好きですか」と問いかけられる。いつも、私は「挨拶のできる子供です」と答えている。幼稚園向けに挨拶の歌を作ったこともある。亀田選手を見ていると、なんだか私の努力は何だったのかと思ってしまう。亀田選手を反面教師にするような番組を考えるぐらい知恵を絞って欲しいものだ。最後になるが、最近のeatは良くなってきたと思う。以前は目立とうとする人ばかりが競争していたように思う。