放送番組審議会

2020年05月19日(火)

第252回放送番組審議会

開催日時:2020年4月

課題番組:愛媛朝日テレビ開局25周年オリジナルドラマ「ニーハムの旅」

2020年 3月9日(月)午後7:00~7:54放送

 

【番組の概要】

★オープニングから懐かしさとともに温かみが感じられ、上質の短編映画のような佇まいがあった。

★花子役の中村ゆりさんの演技はとても自然で、心境の微妙な動きを上手に伝えて主役に適任だと感じた。

★ほかの配役たちからも地元を愛する様子や人々の緩やかな繋がりが優しく伝わった。

★新居浜と新居大島を舞台にしたドラマは、新居浜の自然だけではなく、工場や港、朝の通勤通学に風景を切り取ることで、町の香りを感じることができた。また、その背景にある瀬戸内海で育った文化を思い起こさせてもくれた。

★全体的に静かなトーンでまとめられたドラマの終盤で、お互いに避けあっていた姉妹が怒りをぶつけあうシーンは、情感のある風景が贅沢に盛り込まれて叙情性を感じた。

★ニーハムと花子が海を挟んで手を振るラストのシーンは、明るい希望の生活の始まりを予感させてとてもさわやかで微笑ましかった。

★オープニングでニーハムが自転車を漕ぎながら一人で登場するシーンや、番組のタイトルのイメージに引っ張られてしまい、ニーハムの行動にばかり注目してしまった。

★ぼんやりと見るにはハードルが高いドラマであり、視聴者は考えながらドラマをみていかなければいけない。午後7時に見るテレビ番組としては難しく、一度の視聴ではドラマの良さがわかりにくかったと思う。

★使われている方言が古めかしく違和感があった。

★「リンゴとみかん」「オカンは俺より野球が好き」今回の「ニーハムの旅」に続き、愛媛朝日テレビには、今後も地元への愛をドラマで表現してもらいたい。もっとたくさんの夢を地元の人に与えてもらいたい。