放送番組審議会

2024年08月25日(日)

第295回放送番組審議会

第295回放送番組審議会  2024年7月

 

審議課題:第93回系列24社放送番組審議会委員代表者会議の議題
     「地上波テレビに求められる災害・気象報道のあり方」

 

 

 

・「災害・気象報道のあり方」は、全国放送とローカル局では

基本的には災害報道をすることに変わりがないが、役割としては、少し違ってくると思う。

地元で災害が起きた時に、いつもニュースを伝えている

ローカル局のアナウンサーや出演者が一生懸命、

被害の状況や今後の天候、被害がどうなっていくかを伝えくれている姿を観て、

それだけで安心感を得られたり、信頼感が伝わってきた。

しかも、地元の人に分かりやすい言葉で事細かに説明していた道路状況などは、

地域の人が一番欲しい情報かもしれないので、それは全国放送では出来ない、

普段、地元を取材して回っている放送局ならではの情報であり、伝え方と思った。

 

 

・被災者の視点で考えると、テレビには、災害発生の直後は、

被災者は自分の身を守る行動を強く呼び掛けてほしい。

そして、災害発生後の数時間、数日は、不安になっている

被災者に安心感を与えるようなインフラやライフラインの情報提供が欠かせないと思う。

数日、数週間経てば、行政等の対応状況、ボランティアや義援金の受付状況など、

被災者が受けられるいろいろな支援の情報を提供していけば良いと思う。

 

 

・地上波テレビには、正確な情報を伝えることを一番に求めたい。

そして、直撃している地域の方たちの命を守る方法を報道してほしい。

一番地上波が守らなければいけないのは、その地域の命と考えて報道をお願いしたい。

 

 

・災害が起こると、SNSなどで正しくない情報や人々の恐怖・

不安をあおる情報が飛び交いがちになる。

こうした状況下で地上波テレビなどの報道機関には正確で信頼できる情報が求められる。

視聴者が望んでいる情報を取捨選択し、優先度に応じて伝えていくことが、

地上波テレビにとって重要なことと考える。

 

 

・4月の深夜、愛媛県南部の南予地方で最大震度6弱の地震があった。

松山市からはかなり離れていたが、テレビ局の中には、

発生直後から松山市中心部の商店街の生中継映像を流すところがあった。

松山市中心部はとくに被害はなかったが、報道機関として必要なことだと感じた。

 

 

・災害報道から平時の天気予報に至るまで、キー局発信の放送だけに頼らず

「ローカル各局が地域に密着した気象の伝え方、災害に関する情報」にさらに力を入れていく。

これが地域に密着する地上波テレビへの信頼と必要性に繋がるあり方と考える。

 

 

・被災者に寄り添い、被災者の話を継続的に聞き、

被災地に何が求められているのか報道することや、災害や気象の事象についていち早く映像で伝え、

さらに専門家の意見も伝えるなどして、地域住民が安全に暮らすため情報 を知る権利を

充足することが報道に求められていることであると考える。