第285回放送番組審議会
第285回放送番組審議会 2023年7月
審議課題:第92回系列24社放送番組審議会委員代表者会議の議題
「いま、テレビの役割を問う~地域に貢献するメディアであり続けるために~」
・「地方だからこそ、第一次産業の新しい試みへの積極的な情報収集と報道」や
「南海トラフ地震の被災想定地域として、定期的な防災意識の啓発番組と大規模災害時の報道態勢の維持」、
「共助をテーマにした取材、番組の継続」、「取材や番組制作の前提となる、
情報に対する感受性を高めるための社員研修や研修コンテンツの一層の向上」の4点が必要。
・今や新聞やテレビで報じられていない情報もSNSを通じて報じられていて、
新聞やテレビに偏りを感じることがある。
これからのテレビはさまざまな視点で複眼的に報道することが必要だと感じる。
・地域情報の充実や発信、全国ネット向けの情報発信、
行政やケーブルテレビと連携した情報発信などをしながら、
独自制作の番組を充実、強化していくことが必要。
・テレビは、地域コミュニティの活性化や少子高齢化への対応、
地球温暖化や環境問題への取り組みなどのテーマについて情報発信していく必要があると思う。
・地域に必要な情報を伝えるためにテレビ局がある訳だが、
そのシステムの根幹を揺るがすくらい広告収入が減ることが一番重要な問題だ。
テレビ局はYouTubeやNetflixなどの有料のアプリに比べて即時性があるニュースを提供できるので、
性質が違っていて、生き残っていくと思う。普段一生懸命頑張っていることを
モチベーションと体力を維持しながら、これからもやり続けることしかないのではないか。
・県内にはネットを使えない地域があり、テレビが情報や娯楽を提供している。
メディアとして生き残ることがテレビの使命だと思う。地域の人の声を捉えていけば、
テレビは生き残ると思う。ローカル局は視聴者との距離が近いので、それを最大限活かしてほしい。
・大阪などいくつかの地域では、良い時間帯にローカル局の番組が陣取っていて、
地域の方が積極的に視聴している。そのような番組がない地域は地方発の番組に
力を入れていったら良いと思う。
・今の災害情報では、愛媛県内の細かい地域ごとの状況が分からない。
災害時には県内の地域ごとの状況・災害情報が分かるような地域密着型の災害報道をしてほしい。
・『えひめ5時間チャリティーリレーマラソン』や『ふるさとCM大賞えひめ』などの企画は
地域密着型の企画で地方の放送局の強みであり、魅力である。引き続き取り組んでほしい。
・ⓓボタンを活用した視聴者投票や、アプリ「テレビちゃん。」など、
視聴者とのリアルタイムでの相互のやりとりは紙主体のメディアでは出来ない。
今後もより一層、力をいれてほしい。
・TVerの便利さはテレビを超えている。自分の観たい時間に番組が観れるし、
ログインすれば自分用の画面を用意してくれる。これがどんどん加速していくと思うと、
半分どうなるんだろうかと好奇心もあるが、
半分少し怖い社会に一歩か二歩踏み込んでいるという気がする。