放送番組審議会

2008年12月26日(金)

第131回放送番組審議会議事録

開催日時:平成20年3月25日(火)午後3時
課題番組:「ふるさとCM大賞2008」


1.開催日時:平成20年3月25日(火)午後3時
2.課題番組:「ふるさとCM大賞2008」
          3月9日(日)15時30分~16時55分
3.議事の概要:
・三年目ということで、非常に定着した番組になっていたように思います。見ていてほのぼのとした安心をしながら見られる番組の一つかなという感じがしました。
・三回目ということでレベルが上がってきているということですが、逆にネタが段々減ってきているのではないかと感じていましたが、色々工夫されて、またその跡が見られたのを感じています。ふるさと自慢、お国自慢というと、食べ物を入れているかどうかという観点で見ていました。食べ物は非常に自慢のタネになりやすく、また自慢して良いものですが、そればかりになると、食傷があるかもしれません。数えてみますと20市町のうち半分が入っていました。それが悪いという意味ではありませんが、食べ物に頼る部分があるのだなと思いました。最初の愛南町のカツオ丼も当に食べ物でした。伊方町は言葉で食べ物を使わずに風景、子供が「あなたにのぼせた」となかなか上手に町の形を使って工夫されていました。大洲は寒い中をおじさんが出ており、如何なものかと思いました。見ているほうも寒かったです。泳ぐのに頑張ったのか、佐々木小次郎と宮本武蔵の対決の脈絡が分かりませんでした。30秒は難しいですが、最初のゴルフのショットは絞り込まれているので15秒でも非常に「あっなるほど」と分かって面白いのですが、大洲のは分かりにくかったです。砥部町は先ほど言いましたように、食べ物だけではなく風景、風情、たたずまい、人情とか、映像と、天野委員長が大事とおっしゃっていた音響が良かったです。砥部町の学校から帰ってくる時に、近所のおじさんと挨拶をしたり、帰ると両親が窯元の人で砥部焼のコップでお茶を飲むところは非常に良かったです。砥部町が砥部焼で有名なのは分かっていますが、その中で砥部焼の町の窯元の風情、たたずまい、日常生活が、落ち着いた暮らし、暖かい暮らしをしているのが出ており良かったです。こらからも続いていくでしょうが、あまり名産品は自慢しなくても、町の暮らしが良い暮らし、落ち着いた暮らしであるということがアピールできたら良いのではないかと思いました。それも一つの自慢、CMだと思いました。
・今回43作品の内33作品ということで、私も見ていて常連の方が多いのではないかと思いました。先ほどありましたが、ネタを考えるのが大変だと思いました。ですが素人さんは素人さんなりに工夫していると感じました。
・面白く見ました。ふるさと再発見というのは制作者だけではなくて、視聴者も再発見できたという点は非常に評価できると思います。映像作家が育ってくれると良いなという気もしました。三回同じことをやると飽きられてしまうということが一つあります。先ほどディレクターの方がおっしゃっていたように、メイキングを入れたのは良いアイデアだと思います。全体的に見て何が物足りなかったのだろうと考えますと、司会者がやはりノリが悪かったです。三回目だからなのか、着物を着て出てきたのか、落語家に戻ったのかという感じがしました。言葉では褒めていますが、心から喜んでやっているというのがありませんでした。番組としては、司会人の雰囲気が非常に需要ですが、少し失望しました。審査員も非常に褒めるばかりで毒舌がありませんでした。番組では緊張感が必要です。審査員は褒めたら面白くない気がします。あの番組が持っている性格としては、一つはバトルという性格があります。審査員同士の鍔迫り合い、例えば天野さんは僅差で決まったとおっしゃいましたが、どこが違うのかということが一番視聴者は知りたい部分です。審査の集計風景の場にカメラを沢山入れておき、綿密に撮っていたら良かったのではないでしょうか?二つか三つでも良いので、ここが落ちたポイント、入ったポイントだという、審査員同士の鍔迫り合いがあってこそ審査員の存在感が出てくると思います。並んで座って喋っているだけでは審査員の存在感がほとんど感じられませんでした。審査員も出演者の一人で、バチバチやってもらいたいです。視聴者が知りたいのは、どこで決まったのかということです。またメイキングにしても、このネタをどうして見つけたのかが、ネタに悩んで頭を抱えて出てこないといって、とうとう諦めるという、メイキングの最初の段階を捉えることによって番組の価値が出ると思います。出来たものではなくて発端のところから攻めていくということが必要かと思いました。中継録画構成ということですが、本当にCM一つ一つを評価するのはスタジオ構成の方にいきます。スタジオ構成を徹底的に、これはここがポイントだったことを一つ一つリプレイし、二回に分けてでも良いので、もう少し綿密にやっていかないと、どんどん詰め込んでいくと、量的には迫ってきますが、納得、今度はあれが参考になるなという、つまりあの番組を見た人が、俺たちはこういう風にやろうというものがありません。それがないと同じことを毎年やってしまうことになると思います。ですが、色々言いましたが、楽しみました。
・三回目ということで、一回目二回目で言っていた意見をきちんと反映してくださっていた部分が何箇所かあり、ありがたかったです。前言ったことをきちんと聞いてもらえて良かったなと思いながら見ていました。一作目二作目は色んな事を試してみる時代だったと思います。2008というのも今年付けていただきましたし、メイキングをやるのも今回初めてのことで、三作目にして見ていてテンポが良かったです。今まではステージ上でのことを編集している部分とCMだけでしたので、見ていて痛い、ちょっと恥ずかしいなと思う部分が多い番組でした。ですが今回は、高校生の娘も一緒になって見ていましたが、今回は面白いといって、じっくり見ていました。作っている裏の部分も見られること、みなさんの一生懸命さが伝わってくるアピールタイムとかも今回は上手にまとめられていた気がしました。ステージ上に演台を置いて三人を並べたのは初めてで、定位置があり安定感がありました。他の人と一緒になることがなかったので良いなと思いました。また客席に立て札があったので、この辺りはどこの町の人がいるなと分かったので良かったです。県民文化会館でやっていたわりに、人がいなくなることがなかったように思います。昨年はみんながいなくなり、客席がガラガラになるかもという話を聞いていたので、今回は客席への配慮も良かったと思いました。子供たちが一生懸命に案を練って出てくる、愛南の高校生と松山南の高校生とでは、全然タイプが違っており、愛南高校の純粋さも分かりますし、南高校の大人びた、親にまで演技指導するのも良いので、それぞれの学校にとって良い総合学習みたいな、今は時間が省かれてしまい放課後にしかできないかもしれませんが、そういう地元を見て制作を考えてみんなで協力することを体験できるのは子供達にも良い経験だなと思ってみていました。審査の部屋を映すのでしたら、ボードに何が書いてあるのか見てみたい、どこでこの作品が選ばれたのか、ここがポイントだったのかが分かれば良いのではないでしょうか。審査員の先生の良いコメントばっかり編集されたのだろうと思って見たのですが、いけない部分を入れると次への課題にもなるので、両面見せた方が良いと思いました。本当に全体を通してテンポ良く進んでいた感じか良かったと思います。ですが、前半はテロップが多かったと思います。テロップの量はもう少し気にされたら良いと思います。
・この番組を見るのは二回目ですが、昨年と比べるとクオリティが随分上がったなと思いました。常連者が昨年よりも良いものをと打ち込んできた成果だろうと思います。それが番組の企画の趣旨である、地元愛の良いところが通じていると思います。「空気がおいしい」をいう掴みの良い映像、言葉が抑えられた良い番組だといました。チャンピオン大会があれば励みになるのではないかと思いました。裾野を広げる仕掛けがあれば良いのではと思います。常連者による秀逸作品、金ちゃんの仮装大会ではありませんが、裾野を広げる仕掛けがあればと思います。非常に僅差による審査結果だったので、数字を示すようにはいかないでしょうが、良いCMはこういうものが押さえられているという審査好評を何かで見せる必要があると思いました。牛山先生、天野さんのコメントは好きで、大事なことを言っておられるので、そういう役割を演じています。出演者それぞれも持ち味を生かしてあげる作りが必要かなと思います。非常に心地よくずっと見られました。暖かみがありました。
・三回目を見せていただいてどんなに変わっているのかと見させていただきました。あまり変わっていないなと思ったのが実感です。同じ事をずっとやり、三回目というのは一番難しいと思います。次こういう風に出てくるのだろうというのが分かっている部分があり、審査員の方のコメントもこういう風な感じだろうなと、予想通りに物が進んでいったということを少し感じました。良かったなと思ったのは、まず司会者が静かでした。大澤さん、矢佐間さんのコンビが、今日司会をしているのだという立場を分かっていて、自分たちがはしゃいでいなく、皆さんを盛り上げているということを感じ良かったです。もし出演者の関係者ではない方が会場にいて、このステージを見た場合どうだっただろうか、途中で飽きなかったか、関係者の家族、友達は喜んでずっと見たと思います。全く関係のない人が来て見た場合、来年も来ようかなと思ったのかどうかが疑問です。会場が盛り上がっていなかったのが、画面から感じました。昨年出られた方が今年も出られて、例えば松野町の子供達ですが、一年でここまで成長するのかと非常に微笑ましく嬉しかったです。コマーシャルは誰でもできるのだと感じました。上島町のレモンがすっぱい、ただ出演者が色々変わっただけで、妊婦さんが美味しいと言ったことが、一番好きでした。テレビを見ていた人が来年出てみようかなと思った人も多分沢山いると思います。ですが会場自体の盛り上がりが気になりました。会場の人は少なかったと思います。人が入っていくらというイベントだと思います。各市町村の席はもっとばらけさせて、多く見えるようにするという、座る配置を考えればもっと良いと思います。前回とは違い放送部の人達の出演はすごく良かったです。もっと若い人達が出演すると活気があると思います。会場に近い人は友達を連れてきてよと、誰でも入り皆で手をたたき見てくれるという動員があればもっと盛り上がって良かったと思います。番組としては良いことをされていると思います。それぞれの地域地域で特徴があり、これからも自分のふるさとの良いところ探しで皆頑張っていかれるのではないかと思いました。ずっと続けてほしい番組です。絶対に視聴者に飽きられてはならない番組だと思いました。
・番組自体は非常に暖かく面白く、自分のふるさとを愛する気持ちを映像や音でどのように表現するか、素人の意味では一つ一つのCMは面白さがあるのではと思いました。この番審ではアマチュアの人が作ったCMを批判するのではなく、アマチュアの人が作ったCMの運動会的なものを、それを構成し、プロデュースするのがどうなのだろうか、先ほどもありましたが、三回やってあまり変わっていないというのは、厳しい意見だとは思いますが、そういう意味では、続けていくのであれば工夫しバージョンアップしていき、変化や楽しませるためにどうやればよいのかという、番組自体の構成をもう少し考えていけたらと思います。