放送番組審議会

2008年12月26日(金)

第134回放送番組審議会議事録

開催日時:平成20年6月25日(水)午後3時
課題番組:「アナろぐ!」


1.開催日時:平成20年6月25日(水)午後3時
2.課題番組:「アナろぐ!」
          月曜日~木曜日 24時10分~24時16分(6分)
3.議事の概要:
・アナウンサー全員が登場するという、実に大胆な番組です。素顔を見せるというケースが色んな番組で他の局でもありますが、全部見せる、全員が登場するというものは非常に大胆です。番組の発想にアナウンサーを身近に感じてもらうという話がありましたが、それはひいてはステーションを身近に感じてもらうということにつながってきます。非常に成功しているなと思うのは、登場しているアナウンサーの皆さんが実に楽しそうにしていることです。つまり本業とは違う、仕事ではないような感じでやっています。素顔が出せるというのは親しみを持ってもらえる1つの方法です。そういう意味で好感が持て、短い時間ですが非常に長く感じるような番組でした。この番組が続けられるということは大変良いことだと思います。今のところは一方通行ですが、双方向性を持ち、「うちに来て欲しい、こういうエコ活動をしている、うちにはこんな面白いものがある」といった話題となる可能性があり、またアナウンサーそれぞれに得意分野が出てくると思うので、これはそれだけでも30分の番組になりそうで、非常に可能性を秘めた番組だと思いました。アナウンサーの企画が通り、番組化されるところには、開かれた放送局という感じがしますし、とても嬉しかった。これは大事に育てていき、将来の看板番組、毎週30分の番組になるだろうと思います。双方向性をもってやれば、ブログは非常に化ける可能性があるわけですから、それを期待したいと思っています。
・いつも23時台の番組を見、その流れで「アナろぐ」もたまに見ています。一番最近で印象がすごかったのが、矢佐間アナウンサーのぼさぼさ髪です。ニュースを読まれている時の印象と全然違うので、すごく親近感が持て可愛いなと思いました。紙芝居でずっとやった後で自分の素顔を曝け出している感じがあったので、勇気があり、親しみが持て可愛いなと思いました。アナウンサーになるのは大変ですから、地元局のアナウンサーでも、何か雲の上の人みたいな印象があります。他局ですがRNBの野志アナウンサーの番組を毎週見ていると、スーパーですれ違うときなど、声を掛けそうになります。知り合いではありませんが、「元気?」とこちらが言いそうになる。そのくらい、視聴者の皆さんに顔を宣伝するためには、すごく良い機会だと思います。ただもったいないのが、23時の番組が終わり、番組が始まるまでのCMが長いので、寝てしまいそうです。またチャンネルも変えられそうです。もう少し早い時間帯に放送されると良いです。アナウンサーが読んでいる本は何だろうかと画面に食いついて見ていますが、本のタイトルが出るわけでもなく、アナウンサーが持っている本を覗くくらいでしか見られないので、今週の「アナろぐ」のメニューをウェブサイトと連動させると良いのではないでしょうか。そうすればウェブサイトへアクセスもしてもらえるのではないかと思います。ブログと連動するということになれば、ブログも毎日毎日一生懸命に作られると思いますが、残念なことに今のところブログはあまり更新されていません。村上アナウンサーのムラケンジャーはシリーズ化しエコ戦隊みたいにするとか、もう少し子供にアピールしたら良いと思います。読み聞かせもそうですが、一緒に種まきをしたり、電気を消したり、缶を集めたり、何でもムラケンジャーの格好で街に掘り出してみてはと思います。気になったのが、アナウンサーが報道の編集のブースを紹介された時に「こうやってニュースを作っています」とおっしゃっていましたが、「ニュース番組を作っています」だと思います。ニュースを作るというと何だか自分が事件を起こしたような印象を与えると思いますので、言葉は大事に使っていただきたいと思います。省力化、親しみやすさも大事ですが、長く続けて、昔の「い~虎」のようなノリで色々やってくだされば良いと思いました。
・放送されている時間が夜中なので、ぜひ子供たちも見られる時間帯に流していただければ、アナウンサーの顔も覚えるでしょうし、身近に感じると思います。
・教員は教員免許制があるため、教員のレベルアップセミナーというものが沢山行われていますが、いつも上からの指示で行なわれます。そういう制度に携わっている者から見ますと、こういう番組を作ってみようとアナウンサーの側から声が上がったことは素晴らしいことだと思いました。自作自演というのは本当に本人のスキルアップになります。正直申し上げて、今回8名のアナウンサーが出演されているものを拝見しましたが、キャリアの差を感じました。大澤アナウンサー、市脇アナウンサーは着眼点が違い、たかが1分ですが説得力がありました。ただお店を紹介した、自分の趣味をやって見せた、というだけではない、そこは直球勝負で良いのですが、しかし、その中に何かがある、含みを持たせる、というところまで出てくるにはもう少し本人のトレーニングが必要だと思いました。どのようにしてフィードバックしているのか、作った本人が作りっぱなしではなく、それを自分自身でどのようにフィードバックしているのか、そういうところがeatの力になってくると思います。時間帯については、もっと良い時間帯、たとえば報道ステーションの後はどうですか?報道ステーションの後は天気予報のようですが、天気予報についてはスーパーでどこかに表示して、中身は「アナろぐ」ということではどうでしょうか。まだ30分番組にするには厳しいと思うので、2人位ずつなら何とかいけるかなと感じました。一回に1人だと物足りないですが、2人だと丁度良いと思います。番組と番組の間で見るのにはちょうど良いと思います。資料を見ますと視聴率は思ったよりも良くてビックリしました。23時台の番組を見ている延長で見ているのではないか。23時台の番組は好調だと思うので、その影響もあると思います。この番組について、気に入っているのは、「おいしいですね、可愛いですね、面白いですね」という安直なコメントが入っていないことです。時間が短いからそのような言葉が入っていないのかもしれませんが、できるだけそこにあるリアルな感覚を出していこうとしていることが成功していると思います。番組によっては、番組の性質上、「おいしい、お口の中でとろけるような」といった言葉を言い続けないといけないものもありますが、そのようなことを言わなくても視聴者にリアルに感じているものが伝わると思いますので、スキルアップと同時に感性、感動をどう伝えるのかを探していただければと思いました。1人1人、パーソナルな部分に触れた感じがして、良い番組だと思いました。
・エコという非常に良いテーマを選ばれ、アナウンサー全員が出演しており、視聴者によく知ってもらおうという企画もすごいと思います。ブレイクの予感がします。他局にとってはイキイキ元気に取材活動している姿を見せ付けられることが一番脅威になります。各アナウンサーの明るさが伝わってきますし、好感が持て、気持ちよく見ることができました。アナウンサーの人間性、等身大、素直さ、そこから生まれてくるものを大事にすればもう少し良い時間帯、長さの番組になっていく予感がします。楽しく見られました。
・「アナろぐ」と出ており、横文字に弱い私は「一体何のことだろう」と思いました。番組を見てみますと、2回くらい、何となくすらっと見ることができました。意図していることが、理解しがたかったのですが、今日の最初のお話を聞き、なるほどなと分かりました。細切れにして作っているものなのだということですね。いろいろ場面を思い出してみると、なんとなくすっと入ることができたので、大澤アナウンサーの番組と市脇アナウンサーの番組で良かったと思います。以前から思っていたのですが、女性のアナウンサーの方は少し張り切りすぎて見るに忍びないという場面がありました。それなら見ない方が良いのではないかと思いました。もう少し自然体で臨んでもらいたいです。地域のコミュニケーションが大切な時代になっていますので、野球、学校訪問も良かったと思います。一つ残念なのは「お弁当を食べてしまったら、リュックサックがぺっちゃんこになった」というところがあったかと思いますが、そのことについて全く子供から答えがありませんでした。「食べてお腹がいっぱいになり、リュックがぺっちゃんこになっていたらお母さんが喜んでくれるよ」というようなことがあったらもっと良かったと思います。親の愛情という点で良かったのではないかと思います。その辺りは是非気付いてもらいたかったです。また絵本の読み聞かせはとても良いと思います。田舎の方の小学生にも度々重ねてやってもらいたいと思いました。先ほどから30分番組になれば良いという意見がありましたが、30分になった時には、私からのお願いですが、アナウンサーの方と二宮先生とご一緒に参加していただきたいです。私もいろいろな仕事をしてきましたが、介護のことで問題になっていることがあります。実は、食べ物をいくら作って差し上げても、飲み込めない人が増えつつあります。実は飲み込み易くするためには、カラオケを歌ったりするなど、声を出したりする訓練をしたら良いというような話をしていますが、現実に私はアナウンサーでもなく、カラオケの先生でもなく、音楽の先生でもないので、やってみせることができず、いくら講演で説明しても分かってもらえません。介護に携わる人にお年寄りが誤飲することないですか?と尋ねると、皆さん「あります」と答えられ、それで非常に困っているようです。一生懸命、口をあけてこうしなさいと言っても、実際して見せてあげることもできません。先ほど思いついた提案ですが。アナウンサーの方は口の動かし方も良く知っておられるだろうと思いますので、高齢者の方に発声練習の指導をしていただきたいと思いました。
・いつもの番組審議委員会の課題番組と比べて、やはり比較的軽く、深刻にならずに、肩肘張らずに見ることができました。すっすっと見られました。考えてみると、テレビの番組全てに気合が入り、深刻である必要はありません。中には軽く見られるものもあって良いと思います。時間帯が24時で寝る前ですので、あまり目が覚めるようなものではなく、むしろ軽く、眠たくなるようなと言えば語弊がありますが、軽い番組の方がかえって良いと思います。またeatのアナウンサーを1人1人紹介していくには、時間帯、長さという点でもちょうど良いのではないかと思います。大澤アナウンサーのパートも良かったと思います。人それぞれ、アナウンサーの方々の個性を出し、1分間でエコを紹介していくのも良いと思います、寝る前にあまり神経が立つようなものではなくて、ふわっと、安らかに眠気を誘うようなものもかえって良いと思いました。ぜひ続けていただきたいです。マイ箸ですが、エコを取り扱うのは良いですが、色々意見があり、割り箸は必ずしもエコとは関係ないという議論もあります。余材で作っているので、割り箸だけの為に木は伐採していません。またマイ箸にすると、その管理が夏場は大変らしく、かえって危ないという説があります。
・この番組を見た第一印象は、本当にテンポが良く、ポンポンポンと見ることができました。先ほど企画の内容で、枠が決まっており、5秒1分5秒1分5秒とずっとパターンが決まっており、それが流れているということで、見る側にとっては非常にテンポが良い番組でした。また、アナウンサーの方が次々出られて、爽やかな印象がありました。内容としてはベテランの方はベテランのアナウンサーの、若い方は若いアナウンサーのそれぞれの世界観が感じられ、イメージ、考え、思い等何となく伝わってきました。見ていて気持ち良い感じがしました。エコロジーについて取り上げていますが、テレビ局、アナウンサーの方のイメージアップに繋がると思います。エコについて、後半は小学校に出掛けられてやっていますが、愛媛ならではの、愛媛のエコの話だったので面白かったです。他にも愛媛ならではのエコというテーマでやっていただくと面白いと思います。前半は体験型という感じで、マイ箸や水筒を持って出掛けるというものがありましたが、それは悪くはないのですが、誰でも知っているという内容なので、体験するのでしたら、例えば一人暮らしのアナウンサーの方が、電子レンジ、エアコン等のコンセントを抜き、実際に待電をやめてみると1ヶ月でどのくらいの電力が減ったかというような、具体的で、普通の人がやっていないことで数字を出していただくと面白いと思います。
・私は初めてこの番組を見たときに「エコってこうわい」のコーナーのタイトルを「エコって怖い」と読んでしまい、どうしてエコが怖いのか不思議な気持ちで番組を見ましたが、よく見ると「エコってこうわい」の読み違いだと分かりましたので合点がいきました。さて、一人一回当たりの割り当て時間が1分というのは非常に短いと思います。私はFMで1分50秒の番組をしていて、1分50秒あると結構話すことができますが、1分というのはすごく難しい時間だと思います。また、まとめが無いのが良いと思いました。アナウンサーの方が全員、ココロンを持つラストがありますが、良い夢見られるかな?という爽やかな感じのフィナーレですごく好感が持て良いと思います。一つ申し上げますと、本の読み聞かせをする時には、子供の眼の高さに自分の眼を合わせたほうがよく、子供の眼を上に向けさせるのは良くないです。番組を見ますと立って読んでいるようですが、身体の距離感よりも、眼の高さに距離感があると、子供は親近感を感じることができません。読んでいる人と、聞いている人、参加している人の目の高さを同じにしないと子供たちの食いつきは悪いものです。また、放送されている部分以外のところではやっておられるのかもしれませんが、本を読んでいる時に顔を隠さないで、例えば時々ウサギさんが出てきたよというように、本から顔を出す読み方をされると、子供はお兄さんがウサギに見えたり、「鬼」と言うと鬼に見えたりしますので、絵本の中に子供達自身が参加しているという実感を持たせるきっかけを作ってあげるともっと良いと思います。絵本の中に花が沢山咲いているシーンがあるとします。その場合、花の歌、チューリップを歌おうかとみんなで歌ってみる、音楽、絵、文章。心、音楽、お絵かきというふうに五感全部を使って一体化させると、子供たちは目が輝いてくると思います。本を読んだあと、それをお絵かきにしてみようか、という展開にもっていかれるのも一つかなと思います。そのようにいろいろなものを組み合わせると良いと思います。また、女性アナウンサー達が張り合っていないというのが良いと思いました。よく他の番組では、張り合っている場面が見受けられますが、すごく良いと思います。また川越アナウンサーはすぐに素になるのだなと思いました。これは好感の持てるものです。アナウンサーの生の姿が見ることができるのは、一般の方にとっては貴重なことだと思います。
・番組をこれから作っていく上で非常に大きなたくさんのヒントをもらったような感じがします。これからこの番組がどのように発展していくか楽しみだと思います。見ていると知らない間に笑顔に、頬が緩む、ニコニコしながら見られる番組だと思いました。総体として非常に評価の高い番組だと思います。