第122回 放送番組審議会議事録
開催日時:平成19年3月26日(月)午後3時
課題番組:「ふるさとCM大賞えひめ」
1.開催日時:平成19年3月26日(月)午後3時
2.課題番組:「ふるさとCM大賞えひめ」
3月5日(月)19時00分~19時54分(54分)放送
3.議事の概要:
・今年のふるさとCM大賞はイベントに参加する方々の熱気が若干、薄らいだように感じた。従来ほどの熱気は画面からは伝わってこなかった。作品の出来ばえも残念ながら全体として低調だったように思う(松野町の裁判仕立ての作品は別として)。審査委員長は総評で甲乙つけがたいとのことだったが、ばらつきがあった。今後、台本の段階でチェックして予選を実施することも必要ではないか。ステージの照明は もう少し明るいほうが「大賞発表イベント」としての華やかさが出るのではないか。この種の番組では客席の盛り上がりが大切だ。総合司会とカメラの連携で盛り上がりを演出して一体感を出すのもひとつの方法かと思った。総合司会のおふたりは冒頭台本をめくりながらの司会だったが、簡単な内容なので台本は見ないほうがよろしいかと思った。小枝さんのつっこみインタビュー、今回はなぜか「からまわり」しがちだったように思う。事前のリサーチをして内容を小枝さんに耳うちしておけば小枝さんも盛り上げやすいはずだ。市民参加のクリエイティブで意義ある番組と思っており、今後、続けて発展させてほしいので全体にカラクチな評になったことをお詫びする。「来年も見たい」と思わせる番組づくりが大切だ。なにより参加市町村のネジを巻いて競わせる下ごしらえが大変ではあるが大切であろう。仮装大賞のような楽しい長寿番組になる可能性は十分にあるから、今後に期待している。
・とても良い番組だった。キャスティングも良く、牛山さんのコメントも利いていたと思う。素材の内容も幅広く、素材すべてが愛郷心に溢れており、尺が短いので切れも良かったと思う。ただ、構成面については、各市町平等にということだとは思うが、もう少しメリハリをつけても良かったのではないかと思う。ローカル局としての地域に根ざした活動であり、看板番組として良いとおもう。
・いわゆる「平成の大合併」があり、愛媛県は72市町村が20市町となった。この時期にこの「ふるさとCM大賞」という番組は、正に必要とされている番組だと思う。合併によって失われていくような何かを、特に取り上げて欲しいと思う。大洲市は旧4市町村を4等分にするなど気遣いのようなものが感じられたが、そういう義理立てをするよりも、何か重点となるスポットを決めて作ればよいと思う。合併の負の部分をフォローするような番組になってほしいと思う。全体として過疎地の方が力作が多く、都市部は今ひとつのように思う。
・どのようなCMが出てくるのだろうと思い、期待しながら拝見したところ、次々と良いCMが出てきて驚いた。海沿いの町は海の話題、山間部の町は山の話題となりそうなところだが、敢えて他の観点でCMを作るなど工夫されていた。また、景色の素晴らしさなど視覚に訴えるものは心を和ませるように思う。どこが大賞を取るのかと思っていたところ、松野町の子供の作品が大賞を受け、子供に花を持たせることも良いのではないかと思った。機器の普及などで一般人のビデオ作成の技量も向上しているようであり、来年も期待できる。受賞CMの放送回数については、大賞が年200回、次点が100回ということだが、もう少し落差を無くし、次点を2~3箇所にして、東予、中予、南予に分散させるなどの工夫も検討してほしいと思った。
・前回のCM大賞を審議したとき、伊予銀行のATMの画面で流すという話があったと記憶しているが、実現はしていないようだ。この番組をこれから看板番組に育てていくというのであれば、タイトルに「第○回」と銘打つ方が、作り手側も来年に繋げる意欲が湧くと思う。反省点としては、桂小枝さんの使い方が今ひとつだと思う。しかし、さすがに要所は締めていたと思う。また、ココロンと牛鬼の格闘が見たかったが、カメラが邪魔になってしまった。30秒という短い時間の作品を作るのは技術的にも簡単ではないので、CM作りの技術を教える場が欲しいものだ。また、表彰式では、受賞作がどんな作品であったか記憶していないので、受賞作をスティルでもよいので紹介すべきだと思う。
・昨年に比べるとバックステージやトーキングの面では向上しているように思う。ただ、場所を愛媛県県民文化会館にしたのは失敗だったと思う。客席が多すぎるので空席が目立ち、客席のショットが厳しい。逆に言えば動員に失敗していたように思う。しかし、会場に来ていた人たちの雰囲気は、緊張と期待感に溢れていて、いい雰囲気だった。いっそのこと武道館にして、応援合戦をしてもらうなどお祭り的なものにして、いわば「CMの運動会」のような造りにするのも一方法だと思う。大きいスクリーンで見てみると、作った人たちの一生懸命さが活き活きと伝わってくる。あの気持ちが伝わる番組にしていけばよいと思う。
・見始めて、どうも盛り上がらない感じがしたが、これは会場選択のミスだと思う。前回行われた砥部町にある愛媛県生涯学習センターだと、ステージと客席の一体感が味わえるが、県民文化会館はなかなか一体感が出せない。ただ、番組の内容としては昨年に劣るということはないと思う。個人的に松野町の作品が一番いいと思っていたら、大賞を受賞したので嬉しく思った。あのような形でとくに過疎地の子供を輝かせる機会を是非作って欲しい。企画する方は大変だと思うが、これからも続けて欲しい番組だ。また、一回目より二回目が難しいというようなことが言われるが、実は三回目が一番大変なのではないかと思う。制作費の問題があるのは分かるが、視聴者には関係ないことであり、これからも頑張っていただきたいと思う。
・この番組に取り組むということ自体が、地域活性化に資すると思う。番組の功績は大だと思う。